手帳と文具 / ほぼ日手帳

今さらながら「ほぼ日手帳」ただただめくってみたくって…

今さらながら、「ほぼ日手帳」を初めて購入。
しかも、この6月という何の節目でもない、中途半端な時期に。
手に入れたのには、はっきりとした曖昧な理由がある。

ただただ、日付のあるページをめくってみたくなったのだ。

これまで何度も手に取りながら、購入に至らなかったのは、その曖昧さ。
自由だが、ゆるいレイアウトは、ビジネスコンシャスではない。
アバウトな時間軸と、僅かなチェックボックスが、力不足を感じさせた。
だから、手帳をシゴトに活用するという観点からは、その他の「生産性」ツールとしての手帳のほうが有益だと感じた。
それに、Moleskineがあれば、日付からも狭められたレイアウトからも解放されて、もっとアレコレ自由に書ける。
今では、その日付のない自由なメモ帳としての役割は測量野帳に引き継がれている。

しかしここ数年、日付入りの手帳を買わなくなった。
iPhoneやiPadなどのガジェットのおかげで、必要性が感じられなくなったこともあるけれど、一番大きな理由は別にある。
ライフハックやビジネスコンシャスなものに、ちょっと辟易してきたからだ。
時間を余すことなく有効活用する術とか、手帳で人生を意味あるものにとか、役割を自ら定義してドッコイショっと責任を背負ってみたりとか…
そうしたものに、ココロが冷めてしまったのだ。
有名人の顔出しオリジナル手帳マーケティングの隆盛も、冷めるココロに拍車をかけた。

だがここんとこ、急に日付の印刷されたページをペラペラとめくる作業をしたくなった。
なぜ?と言われれば、論理的な説明は1ミリも出来ない。
人生を変えようとか、設定したゴールにひたすら邁進しようとか、そーゆー野望とは全く縁遠いところで、ただただリアルな手触りを感じながら、それをめくってみたくなったんだ。

そんなはっきりとした曖昧な理由で選ぶには、「ほぼ日手帳」はピッタリだ。
システムも、ハックも、人生のゴールやミッションも一切強要しない緩さは、今のアバウト気分には最も相応しい。
ペラペラめくりながら、ちょっとだけ過去を反芻し、ちょっとだけ未来を覗いてみる。
印刷された日付は時を指しているようでもあり、ただのフォントのようでもある。
どちらにせよ、不親切なナビくらいの役目は果たしくれそうだ。

今日6月6日は芒種
穀物の種をまくのに適した時期であるらしい。
そして、ほぼ日の創刊記念日でもあるようだ。
図らずもそんな時に手に入れたこの手帳。
あちこちめくって書くうちに、実る稲穂に出会えるだろうか。

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