横に座って、ただ同じ物を見ている。
たとえ、同じ物がそのまま見えていなくとも見ようとしている。
あるいは、それを見ている隣の人の心の様を慮る。
言葉をかけてあげたい気持ちと、うまくその言葉が見つからない状況から搾り出されるコトバ 「。。。でも、きっと大丈夫だから」
言葉をかけられた方は、何が大丈夫なのかはいまだ藪の中。
ただ、その言葉を絞り出してくれた人の心はしっかりと感じ取ることが出来る。
「ああ、そうだね。きっと大丈夫だ。」
薄っぺらな、思いつきの、所詮他人ごとの解決策を並び立てられるより、思ってくれている誰かさんの存在を実感すること。
こうしたことで、人の心は、凪に向かっていくのかもしれない。
独りで生きていこうとするのなら、このセカイにとどまる理由が希薄すぎる。
しかし、思ってくれる誰かさんがいるというのなら、このセカイにとどまる理由としてはそれだけで十分だ。