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007 もうひとつのカジノ・ロワイヤル 1967もAmazon Prime Videoで

007/ノー・タイム・トゥ・ダイの公開も間近。
おかげで、Amazon Prime Videoで007シリーズ全24作が、会員であれば追加費用なしで視聴可能になっている。
この機会に、ひとつケリをつけておきたいことが僕にはあった。
あの、もうひとつのカジノ・ロワイヤル 1967も、この機会にチェックしておきたかったのだ。

カジノ・ロワイヤル 1967

以前、再放送で途中のシーンをチラッと見かけたことがあった。
その時に感じた、シュールで不思議な感覚を、一度ちゃんと確認しておこうと思ったのだ。

面白い映画ではない

率直に言って面白いかと言われれば、面白いものではない。
007シリーズのパロディをやっているのはよくわかるが、抱腹絶倒でもないし、ニヤリとすることも少ない。
だから、この映画を単体で楽しめるよ!といえば嘘になる。
まあ、僕がそれほどツウでないだけで、マニアのお方は存分に楽しまれているのかもしれないが…

https://alog4.tumblr.com/post/666184553347612672

007サーガとしての楽しみ

直接、本家のシリーズに繋がるものでもないし、つながらないからこその楽しみもある。
本家では、絶対にやらないであろう「If」の世界が楽しめるのだ。

史上最高のスパイと言われたジェームズ・ボンドは、その功績を讃えられ、サーの称号付きの優雅な引退生活を送っている。
女たらしを毛嫌いする彼は、007のコードとジェームズ・ボンドをセットで譲り渡した2代目のことを苦々しく思っている。
その女たらしは、現役から足を洗いテレビに出るなんてセレブ生活を満喫している。

しかし、女嫌いの初代ジェームズ・ボンドにも唯一の恋人がいた。
それは美しいスパイとして名を残したマタ・ハリだ。

マタ・ハリは元はダンサーとしての芸名だったが、第一次世界大戦中にスパイ容疑でフランス軍に捕らえられ、有罪判決を受けて処刑された[1]ことで、後世に女スパイの代名詞的存在となった[2]。ただし、彼女のスパイとしての活動については不明確な部分が多い。

情報源: マタ・ハリ – Wikipedia

任務とはいえ結果的に彼女の命を奪ってしまったことに傷を負い、彼は引退を決意したのだ。
そして、彼女との間に生まれた娘は、母親のように美しく成長を遂げていた。

ここまでの設定でいけば、ガチのシリーズでもいけそうだよね。
007というコードがパブリックなものであるこては明らかだけど、ジェームズ・ボンドという名前はどうなのかという点は本家では、ぼやかされてきたよね。
ダニエル・クレイグのここまでを見ると、あくまでジェームズ・ボンドは、彼固有の本名という扱いだよね。
次のボンドはどうなるのか?
津田助広みたいにパブリック・ドメインです!ってわけにもいかないんだろうけどね…

初代ジェームズ・ボンドの甥で、007の一人であるジミー・ボンドが今回はラスボスだった。
しかも、ドクター・ノアとして。
まさか、サフィンもこれに近い経歴だったりしてね。
まあ、ウッディ・アレンの演じた役とは、その動機はおおいに違うだろうけど。

往年のスターもあちこちに「昔の名前で出ています」状態だし、わかる人にはわかるパロディも仕込んである。
ピーター・セラーズの降板をカバーできないままの編集は、いまとなってはシュールなストーリー展開として受け止められる。
そして、時折、ただただ美しい映像のシーンがあるのだ。

ダニエル・クレイグのシリアスな長い旅路を追うのにつかれたら、ボケッと観るのには向いてると思うよ。
そして観終わった後、僕に予想外の感情が浮かんだのだ。
デヴィッド・ニーヴンとピーター・セラーズが、まじめに007を演じるものも観たいなぁと。
それは、アクションは控えめな、インテリジェントの応酬という別の面で緊迫した映画になっていたことだろうね…

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