発売されてから80年以上も経つワルサーPPK。
付き合いの長い古株は、今回もジェームズ・ボンドを任務達成まで守り抜いてくれた。
コンシールドキャリーの先駆け
M4もSig 226も投げ捨てて土下座!するジェームズ・ボンド。
油断した相手を忍ばせておいたワルサーPPKで撃ち抜く。
まさに小型拳銃ならではの真価を発揮した場面だ。
しかし、サフィンも部下たちもボディチェックが甘い。
いかにこれからのしあがろうとする組織だからって、そんな甘さではスペクターに取って代わろうとするなんて、はなから無理なことだ。
私服警官が携行するために開発されたこの銃は、コンシールドキャリーの先駆けと言える。
80年も前から現在に至るまで販売され続けている。
そして、ワルサー社では、このような動画も作成している。
彼の銃を使ったのは、ジェームズ・ボンド本人だけではない。
マドレーヌ・スワンも、この銃を使ってボンドを救ったことがある。
そして、今回も。
ヴェスパー・リンドが隠であるならば、マドレーヌ・スワン(レア・セドゥ)という女はボンドにとって陽である。 そこには、フェロモンを過多に供給しオトコの道を踏み外させるオンナとは別の生き物の、強い日射しでオトコを照らす強いオンナの姿がある。
情報源: 「007 スペクター」見た人のためのレビュー(2)「マドレーヌ・スワンという女」 | ALOG
カムバックを果たした意味
だが、そんなお守りのようなワルサーPPKを、ボンドは一度投げ捨てたことがある。
それまで、どんな女よりそばにいて、どんな女より頼りになったワルサーPPK。
それよりも、そばにいたい女に出会ったからだ。
そして、彼女と歩む新しい人生には、その銃は必要なかったはずだった。
だが、カムバックを果たすことで、結果的に彼はその女を守り切ることができた。
そして、もうひとりの愛すべき存在。
マドレーヌが、ずっとコンシールドキャリーしていたマチルドのことも…