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2017 Super Bowl 51 CM「バドワイザーは移民によって創業された」

まもなくスーパーボウルが開催される。
そんな時期は、特別に制作されるCMの情報を集めるのが毎年の恒例行事だ。
しかし、今年は特設サイトも見当たらないし、もうバドワイザーはクライズデールの馬と、やんちゃなラブラドールの子犬の物語もつくってくれない。
さらには、ヴィクトリアズ・シークレットのエンジェルたちの噂も聞こえてこない。
今年は、いまいち楽しめないのかなぁと思っていたら、バドワイザーが発表したソレは、なんというか絶妙のタイミングのものだった。

移民が創業したバドワイザー

ドイツ系アメリカ移民のアドルファス・ブッシュによって創業されたバドワイザー。
CMは、彼が苦難の旅の果てに、創業の地ミズーリ州セントルイスにたどり着くところを描いている。

移民問題でアメリカ国内ばかりか世界中までガッタガタに騒いでいる中、本当に絶妙なタイミングでの公開になった。
しかし、このタイミングでのCM制作は、あくまで偶然のタイミングの一致だとバドワイザーは言っている。

Budweiser is accidentally political in Super Bowl ad

This year, Budweiser’s sneak peek of its commercial departs from their normal content and instead tells the story of company co-founder, Adolphus Busch, as he emigrates from Germany to the United States.

Appleも

スティーブ・ジョブズも、シリア系移民の血が流れている。
彼の父親が、このHard Wayを乗り越えてアメリカ合衆国にたどり着かなかったら、僕らはiPhoneを手にすることができただろうか?
いや、それどころか、未だにギザギザフォントでパーソナルではないコンピューターと格闘していたかもしれない。

そもそも、現在のアメリカ合衆国は、移民によって、それも正式な手続きを一切経ていない侵略者のようなものによってつくられた。
不法移民退去のニュースにイチバン喜んでいるのはネイティブアメリカンらしいが…

https://twitter.com/nakamukae/status/824867021208694785

彼の国が、どのようなカタチで落ち着くのか、あるいは落ち着かないのか。
そして、この極東の島国にどのような余波があるのか。
情弱な僕には、一切わからない。
しかし、アメリカ合衆国が自らのアイデンティティーを否定しようかというこの時に、そのアイデンティティーの粋を凝らしたスーパーボウルというイベントが行われるという絶妙のタイミングに皮肉さを感じずにはいられない。
フライオーバーと国歌は、いつものように僕らの胸を打つのだろうか?

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