フットボールの正しい技術を啓蒙するために、毎週、最高のお手本のプレイを披露した選手を表彰するNFL WAY TO PLAY。
2023シーズンSUPER WILD CARD WEEKENDの受賞者となったのは、カンザスシティ・チーフス CB トレント・マクダフィー。
対象となったのは、危険なチーターを一発で仕留めたタックル。
SUPER WILD CARD WEEKEND – TRENT MCDUFFIE
モーションしてきたマイアミ・ドルフィンズのタイリーク・ヒルをマンカバーするトレント・マクダフィー。
チーターの爆発的なスピードを警戒してか、クッションは深い。
しかし、プレイを見極めると10ヤード以上はあろうかという距離を一気に詰めて、一発で仕留めた。
強烈ながら、いっさいヘルメットを使わないショルダーパッドのみの確実でクリーンなタックル。
All-Pro スロットCB
彼は今シーズンのAP通信によるオールプロのファーストチームに選出された。
以前はニッケルと呼ばれていたポジションは、スロットCBという名前で定着したようだ。
オールプロでも、そのポジション専門の枠が用意されている。
SBがフィールドにいることが常態化したのに合わせて、彼らがフィールドにいる時間は長い。
以前の、特別なシチュエーションだけ登場してきたニッケルと比べれば、求められるものは、はるかに大きくなっている。
2.5秒以下のBlitz!
スロットCBのブリッツは、ビッグプレイを生み出す。
シンシナティ・ベンガルズも、スロットCBの職人であるマイク・ヒルトンを加入させたことで、そのブリッツから生まれるビッグプレイでスーパーボウルにまで辿り着くことができた。
そしてデトロイト・ライオンズでもブライアン・ブランチのブリッツが、32年ぶりのチャンピオンシップ出場に大きく貢献している。
トレント・マクダフィーは、DBの中で、今シーズン最も誰にも触られないブリッツを決めている。
その多くは、2.5秒以下でQBに到達。
いかにエリートQBといえども、そう易々とはリリースできない時間だ。
Slot cornerback Trent McDuffie led all defensive backs in unblocked pressures during the regular season (14).
— Next Gen Stats (@NextGenStats) January 17, 2024
Out of McDuffie's 14 unblocked pressures, 9 occurred in under 2.5 seconds (i.e., quick pressure), also an NFL-high.@trent_mcduffie | #ChiefsKingdom
AFC Championship Gameは?
NFL2位の守備を作り上げたDC スティーブ・スパグニョーロは、どんなプランで臨むのだろうか?
ヒューストン・テキサンズは、ボルチモア・レイブンズに対して通常よりもブリッツレートを上げて戦った。
破れてしまったが、その敗因は、自らの反則の積み重ねと、何よりレイブンズのNFL1位の守備に全くもってドライブを継続できなかったことだ。
ラマー・ジャクソンのQBランで打開されるまで、テキサンズのブリッツ守備は効果的だったように思える。
昨年のスーパーボウルでは、フィラデルフィア・イーグルス相手に辛抱の守備を敷いていたが、それでもファイヤーゾーンの大将は、要所ではブリッツを仕掛けていた。
どこかで、トレント・マクダフィーのブリッツは、大きなポイントになるのだろうね…