ジェットストリームのインクが純正としてLAMY safari に搭載される日が来るなんて、本当に感慨深いものがある。
しかも、それがカジュアルなコラボなんかではなく、三菱鉛筆による買収により実現するってのは、本当に驚きだった。
僕は数年ぶりにジェットストリームを手に入れてみることにした。
ただし、リフィルだけ。
それには理由がある。
LAMY safari JETSTREAM INSIDE


LAMY safari – JETSTREAM inside –
LAMYのボールペンが全てジェットストリームのインクに置き換えられたわけではなく、あくまで別製品として、およそ1年前に発売されている。
目に見えるシナジー効果
ここまではっきりとシナジー効果が目に見えるのも珍しいだろう。
その書き味で、年間1億本という販売実績を誇り、まさにボールペン界のモナークとも言えるジェットストリーム。
しかし、その書き味に反比例するように、デザインが足を引っ張っていた。
だから僕も、ガワだけLAMY safariに替えるといういんちきカスタマイズで数年間使っていたのだ。
補完関係となる買収
LAMY safari JETSTREAM INSIDEが表すように、三菱鉛筆によるLAMYの完全子会社化は、まさにお互いの強みを生かした相互補完なのだ。
その効果をGeminiが3つ挙げてくれた。
1. 製品カテゴリーと価格帯の補完
三菱鉛筆は「uni(ユニ)」や「ジェットストリーム」などに代表される、低〜中価格帯の高品質な実用ボールペンやシャープペンシルに強みを持っています。一方、LAMYは「サファリ」などの万年筆を中心とした、中〜高価格帯のデザイン性豊かな筆記具やギフト市場で高いブランド力を誇ります。両社の製品群は競合・重複する部分が少なく、見事な補完関係が成立しています。
2. 技術とデザインの融合によるシナジー
三菱鉛筆が持つ世界トップクラスの「インク開発技術」や「ボールペンの精密な機構設計技術」と、LAMYが持つバウハウス思想を受け継ぐ「洗練されたデザイン力」や「万年筆のペン先(ニブ)の金属加工技術」が合流することになります。これにより、機能性とデザイン性を高い次元で両立させた新しい筆記具の開発が可能になるとされています。
3. グローバル販路の相互活用
三菱鉛筆はすでに海外売上比率が高いものの、欧州市場でのさらなるシェア拡大を事業戦略の重要な柱として位置づけていました。LAMYのヨーロッパにおける強固なブランド力と販路を獲得することで、グローバル展開を一層加速させる狙いがあります。同時に、日本や北米、アジアにおいては三菱鉛筆の強力な販売網を活かしてLAMY製品を展開することができます。
LAMY M17 JETSTREAM F 0.7mm
僕が購入したリフィルのパッケージには、JETSTREAMと印刷されている。
あらためて目の当たりにすると、これは現実のことなのだと実感する。
アタリマエの感覚
早速、手持ちのLAMY safariに装着してみる。
いざ書き始めると、その書き味自体には、なんの感動も起こらなかった。
いや、これは、悪い意味ではない。
勝手知ったるジェットストリームの感覚を思い出しただけだった。
あの、ボールペンが途切れずに、書き続けられるというアタリマエのことを実現した安定感、それを数年ぶりに実感していた。
いわゆる書き味という点では、ベターなものはいくつか存在する。
しかし、安定感という点では、これを凌ぐものは数少ないなずだ。
僕は最近、ヤチョラーからモレスキナー(僕の造語です)に移行というかカムバックを果たした。
平たくてしっかり書ける測量野帳と違って、厚みのあるモレスキンはポワポワする。
そうすると、筆圧を上げるか、筆記具を変えないと安定して書くことができない。
いんちきユビキタス・キャプチャーで、ささっと書くときに、つまづくのは気持ちが悪い。
さらに、BOLDすぎないフォントに仕上がるのも今の気分だ。
ジェットストリームとモレスキンに戻るなんて、一周回って、いんちきユビキタス・キャプチャーを始めた頃のセットに戻ることになる…
LAMY safari イエロー
なぜ僕が今回リフィルだけ購入したのかといえば、本体は、もうすでに持っていたからだ。
別にケチったわけじゃない。
限定発売のサンセットというカラーにもだいぶ惹かれた。
ただ、娘にもらったLAMY safari イエローが、引き出しに眠ってる。
彼女が幼い頃、誕生日プレゼントだと言って、ゲゲゲの鬼太郎のシャープペンシルを贈ってくれたことがある。
そもそもシャープペンシルを使わない僕としては、ゲゲゲな感じも相まって、なかなかあちこちで使うわけにもいかなかった。
とても可愛かったのだが、それがまた僕が普段使いできない理由となった。
彼女が大きくなって、海外旅行のお土産に、このLAMY safari イエローをくれたのだ。
もちろん要求はしていないし、LAMYの話なんてしたことなかったから、ひとりでに良いセンスを身につけたものだと喜んでいた。
リフィルがなくまるまで使い切ったのだけれど、そのあとは、すっかり登板することがなくなっていた。
LAMY純正のリフィルしか存在していなかった当時、それを補充する気になれなかったのだ。
愛情や思いやりより、高級落書きの書き味の方を優先してしまうのだから、人生のサニーサイドを歩けないのも納得できるというものだ。
だが、こうして、ようやく、それを両立できる製品が登場することになった。
その製品は、僕の足りないところも補完してくれるだろうか。
つまりそれは、僕の人生にもアタリマエのなめらかさをもたらしてくれるのかという意味なのだけれど…


