タンパベイ・バッカニアーズのTE ロブ・グロンコウスキーが2度目の、そしておそらく最後の引退を発表した。
GOATが引退を撤回したのだから、きっと彼は帰ってくるはずだという楽観的な僕の予想は、見事に裏目に出ることになった。
情報源: Tampa Bay Buccaneers Tight End Rob Gronkowski Announces Retires, 11 NFL Seasons and 4 Super Bowls
NFL100年のベストデュオ
NFL100年のベストメンバーに名前を連ねる現役の選手は2人だけだった。
しかも、その2人がTEとQBのデュオというのも稀有なことだ。
グロンコウスキーは、彼の所属チームが必ずプレイオフに進出するという幸運なキャリアを終える。
それは、トム・ブレイディの存在が大きいだろう。
しかし、GOATにとっても同じことが言える。
オフェンスが手詰まりになった状況を打開してくれる最も頼りになるターゲットだったのだから。
Next Gen Stats史上もっとも予測値を上回る得点を上げたTEだった。
あの爆発的なランアフターキャッチを見せるトラビス・ケルシーですら敵わない。
Never forget Rob Gronkowski's 2017 season…
No tight end in the Next Gen Stats era has generated more [expected] points when targeted as a receiver in a single-season (+73.0 receiving EPA). https://t.co/O6C7m9cvmF pic.twitter.com/4xdu8RjaVg
— Next Gen Stats (@NextGenStats) June 21, 2022
コーチにとって夢のような選手
Tight End
ROB GRONKOWSKI
“He just wants to eat his mother’s cooking, and spike that football.” – Ryan Serhant
情報源: NFL 100 | NFL.com
ヴィンス・ロンバルディ・トロフィーをバットがわりにして、へこませてしまう。
初めてビル・ベリチックに会うために待たされている間に、床に転がって熟睡してしまう。
きっと彼の明るく茶目っ気たっぷりな性格が、そんな行動も大目に見てもらえるんだろうという僕の思い込みは、またまた裏切られることになる。
「勝負強さ、深い知識、そして練習でも全く手を抜くことのない職業倫理感を兼ね備えた選手。彼こそがコーチにとって夢のような選手なんだ。」
ある種の尊敬すら感じられるビル・ベリチックのコメントに、僕は正直驚いた。
コーチにとって夢のような選手と評される選手を、僕はこれまで耳にしたことがない。
しかも、あのビル・ベリチックが、そう言っているのだ。
絶滅危機を乗り越えて一気に花開いたTEの豊富な人材は、リーグを賑やかにしている。
TEUも始まったし、これからも優れた人材が登場するだろう。
でも、あのアイコンにもなった独特のスパイク姿が見られないことに、きっと僕は寂しさをおぼえるだろう。
もっとも、世界でいちばん寂しい思いをしているのは僕ではないことだけは確かだよね…