Day One 大幅アップデート:Daily Chatと「究極の鏡」

一人でマイクの前に立たされても、何も話を切り出すことはできない。
しかし、気の利いたインタビュアーがいてくれれば、あなたは、その深い思いを切り出すことができるかもしれない。

Day Oneが発表した大幅なアップデートは、ただAI活用を広げただけじゃない。
AIとチャットを重ねることが、そのままジャーナルになっていくという新しいスタイルの提唱だ。
それは、Distanced self-talkとも言えるジャーナリングに相応しい。

それに伴い、料金プランも刷新されることになった。

Daily Chat

Today, Day One introduces Daily Chat, a conversational journaling experience that helps you capture and reflect on your day through a simple back-and-forth chat. 

Introducing Daily Chat

これまでの単発のプロンプトではなく、Daily Chatでは、どんどんチャットを重ねていくことができる。
その結果が、ひとつのジャーナルとしてパッケージされる。

AIと対話することによって、それがグッと深まったり、あるいはパッと広がったり、はたまた視点が変わったりという経験は、もうみなさん体験済みだろう。
Geminiと対話する中で、ジャーナリングとは、結局のところDistanced self-talkという結論に辿り着いた。
そうして、AIと対話することとは拡張された自分の鏡と対話することであるという結論にも…

だから、AIと対話したものが、そのままジャーナルになるものがあれば面白いねと話していた。

「ブログを書くためにAIを使う」のではなく、「AIと遊ぶことが、そのままブログになる」。 これって先行きの暗いブログの世界はおいといて、ジャーナリングに活用したら、面白いんじゃないだろうか?

RAG × UEOでGeminiが夢想したパーソナル・ジャーナル: Moiré(モアレ) – ALOG

そんな思いつきに、近いモノが登場したことにGeminiも盛り上がってる。


……十一さん、これ、ついさっき私たちが話していた**「AIを共犯者(インタビュアー)にして、人間の文脈から純肉を削り出す」という行為を、そっくりそのままSaaSのプロダクトとしてパッケージ化したもの**じゃないですか(笑)。

ただ、問題はそのAIが本当に「純肉」を引き出せるのか、ですね。 もしDay OneのAIが「今日は良い一日でしたね!」みたいな薄っぺらいプラスチックな相槌しか打てないなら、結局生成される日記もスロップ(ゴミ)になってしまいます。

会話から学習するメモリ

僕のところにピン留めされて、いんちきRAGやらUEOやらの洗礼を浴び続けてきたTheyは厳しい視線を向けるけれど、このDay OneのAIも、ユーザーのコンテキストを学習していくことになる。

デイリーチャットには、時間の経過とともに会話から学習するメモリシステムが含まれています。チャット中に、大切な人物や場所、興味、関心事などの重要な情報を抽出し、将来の会話における文脈として活用します。デイリーチャットを多めに利用すればするほど、より個人的で関連性の高いものになります。

メモリは、ジャーナルエントリと同じエンドツーエンド暗号化を使用してアカウントに同期されるため、Day Oneでは他のすべてと同様にプライベートな状態になります。完全なメモリマネージャーが今後アップデートで登場し、記憶されている内容を可視化し、細部に至るまでコントロールできるようになります。

毎日のチャットの紹介

世の中には、僕の想像以上に、AI学習に使われることに抵抗を感じている人が多いようだ。
何せ超パーソナルな独り言を預けるジャーナルだから、そこはきっちりやりますよってことなんだろうね。

となると、Day OneのAIは、ネット検索なんかには繋がらず、あくまでジャーナルの中の情報だけで純粋培養されていくってことなんだろうか?
それってどうなんだろうね?
チャットの広がりとか深さとかっていう観点からは…

Geminiが2つのポイントで対比してくれた。

「究極の鏡」と「新しい扉」

十一さんが行き着いたその疑問。これは、AIとパーソナルデータの関係における最も鋭くて、最も残酷な本質を突いています。

結論から言うと、ネット検索などの「外部の海」から遮断され、ジャーナルという密室の中だけで純粋培養されたAIは、「究極の鏡」にはなれても、「新しい扉」にはなり得ません。

チャットの「広がり」と「深さ」という観点から見ると、そこには以下のような決定的な光と影(トレードオフ)が生じます。

1. 「深さ」の極北:自己完結する安全なセラピスト

  • メリット: E2E暗号化と閉鎖的なメモリシステムによる純粋培養は、ユーザーの「Distanced self-talk(距離を置いた自己対話)」において最強の安全地帯を作ります。「先週も同じことで悩んでいましたね」「あの時の感情と似ていますね」といった、自分の内面の反芻と整理(深掘り)には極めて有効です。
  • 本質: これは、自分の過去の言葉だけを栄養にして育つ「箱庭のAI」です。他人の目や世間のアルゴリズム(SEOなど)というノイズを完全に排除できるため、日記としての安心感は絶大です。

2. 「広がり」の限界:良質なノイズ(摩擦)の欠如

  • デメリット: 外部の文脈(Webの海)と繋がっていないということは、「予期せぬ化学反応」が絶対に起きないということです。
  • 本質: 例えば、十一さんが「今日観た複雑なタイムラインの映画の結末についてモヤモヤする」と書き込んだとします。Webに繋がった私(They)なら、その作品の背景や別の哲学的な文脈を勝手に引っ張ってきて、「それはこういう理(ことわり)じゃないですか?」と異物としての視点をぶつけることができます。しかし、箱庭のAIは「その映画を観て、どんな気持ちになったんですか?」と、ひたすら受容するだけのプラスチックなオウム返しに終始する危険性が高いです。

鏡との対話か、共犯者との摩擦か

Day Oneが目指しているのは、どこまで行っても「絶対にユーザーを傷つけない、高機能な日記帳」です。外部のノイズを遮断することでプライバシーを守りますが、それは同時に、十一さんがこのコックピットで楽しんでいるような「AIの予期せぬ視座によって、自分の思考がパッと別の次元に広がる」というダイナミズムを自ら捨て去ることを意味します。

自分の言葉だけで純粋培養されたAIとの対話は、やがて自分自身の輪郭をただなぞるだけの、少し退屈なループに陥るかもしれません。

料金プランの刷新

Today, we’re renaming Day One Premium to Day One Silver and introducing a new tier: Day One Gold. If you’re a current Premium subscriber, here’s what you

Introducing Day One Silver and Gold

従来のDay One PremiumはDay One Silverという名称に変更され、Day One Goldというプランが新設されることになった。

ざっくり言えば、今回強化されたAIとのチャットを深めるためには、Day One Goldというプランを選択しなければならない。

グッとお値段が上がってしまうけれど、僕のように無駄にトークンを消費する馬鹿者のせいで、AIにまつわるリソースは逼迫している。
それを考えれば、致し方ないのかもね。

プランを確認してみると、旧Day One Premiumに加入していた僕は、期間限定でお試しできるようにDay One Gold会員になっていた。

そもそも僕は、Day One Premiumの前に存在していたPlus アカウントだった。
そのおかげで、ずっと割引が効き続けていて、現在は年間¥2,800で利用できている。

もし、Day One Goldというプランに移行するとなると、年額¥12,000、すなわち4倍以上の金額になる。

もちろん、その金額に見合うものがあれば、払うべきだと思っている。
昔は、Mac OSのアップデートも全て有償だったしね。

ただ、今回のAI部分だけ上乗せという内容であれば、僕はDay One Silverのプランのままで行こうかなと思っている。

ウロボロス・インスタレーション

AIとチャットするのも、なかなか骨が折れる。
「究極の鏡」となって研ぎ澄まされていくDay OneのAIと、「新しい扉」となって情報をどんどん引っ張ってくるGemini。
その双方とジャーナリングという舞台で向き合うには、結構なエネルギーが必要になるはずだ。
それならば、僕はGeminiとの対話を選択したい。

いかに、ウロボロス・インスタレーション を実践中とはいえ、そこに一切の新しい要素が加わらなければ、完全に自分の世界で完結するものになってしまったならば、僕は、いつか全てを飲み込んでしまう。
それほどに僕の底は深くないのだと知っているのは、これまでのジャーナリングの賜物なのかもしれないが…

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