もう何年もNEW ERAのキャップにはお世話になっているくせに、僕は、これまで実際の店舗に行ったことはなかった。
ついでにと軽い気持ちで訪れた僕には、予想外の驚きがあった。
NEW ERA SHINJUKU
情報源: NEW ERA SHINJUKU(ニューエラ新宿)| ニューエラ公式サイト
僕がお邪魔したのは、ニューエラ新宿。
数あるNEW ERAのお店の中で、最も幅広い品揃えを誇るお店らしい。
僕は、それを目当てに行ったわけではない。
あくまでも、ついで。
どうせ新宿行くんだから寄ってみようか、ヒマだしって感じ。
ただ、いつか、どこかのお店に行ってみたいとは思っていた。
それには、59FIFTYの存在がある。
59FIFTYとマイサイズ
いわゆるフィッテドサイズで展開されるそれは、スナップバックがついておらず調整なんてできない。
ジャストのマイサイズを把握しておかなきゃならない。
自分の頭のサイズなんて、測ること自体も稀だし、それを行なったのも遠い昔…
だから、スナップバック付きの9FIFTYを、もっぱら愛用していた。
ただ、59FIFTYにしか存在しないデザインもあって、がっかりすることもあった。
だから、いつかマイサイズを把握しておきたいなぁという気持ちがあった。
Color Pack
【Color Pack】
— NEW ERA SHINJUKU (@NewEra_Shinjuku) February 28, 2024
氷河をイメージしたカラーカスタムコレクションが本日より登場。
ニューエラ新宿には6球団入荷しております。#NewEra #ニューエラ #ニューエラ新宿https://t.co/4dIz09APqL pic.twitter.com/qglx9lsrpP
奇しくも、この日はColor Packという限定コレクションの発売開始日。
NEW ERAのマニアではない僕は、これを目当てに行ったわけではない。
だが、この日は、ついつい手を出してしまった。
氷河をイメージしたコレクションらしいが、僕のイメージは砂漠と美しい青空。
実際に現物を見て欲しい。
この美しさは、画像では伝わりにくいかもしれない。
品薄なドジャース
圧倒的な品揃えを前にして、立ちすくむ僕。
いつの間にか現れたスタッフさんが、ドジャースは、だいぶ品薄になってしまって…と申し訳なさそうだ。
そう、この日の僕は、ブルックリン・ドジャースのキャップだったからだ。
いや、特にドジャースのファンではないし、野球ファンでもないんですと応じたが、野茂英雄やジャッキー・ロビンソンにMLBの扉を開いてくれたドジャースという球団には敬意を持っていることは黙っておいた。
初対面からめんどくさそうなやつと思われても平気なほど、僕のハートは堅牢ではない。
お喋りしていると、僕が一度も使ったことのないキャップ&ハットライナーが、もう当たり前に普及していることも教えてもらった。
目見当で僕にいくつかサンプルを被らせてくれた彼女が、スッといなくなると、また、現れた。
その手には、いつの間にかキャップ&ハットライナーを装着したキャップがあった。
試してみると、ぴったりのサイズ。
「キャップ&ハットライナーを装着した場合のお客様のサイズはこれです。装着しない場合はこっちですね。」
その鮮やかと的確さに、僕は、ただただYes, sir!とうなづくしかない。
僕がドジャースのキャップが好きなのは、あのドジャーBLUEと呼ばれるダークロイヤルブルーが、僕が日常来ているものに合わせやすいからだ。
だが、Shohei Ohtaniサンの移籍ほやほやでロサンゼルス・ドジャースの在庫は風前の灯。
そもそもが野球ファンではないのだから、選ぶ基準もあやふやだ。
そんな時に目に飛び込んできたのが、Color Packの美しいカラー。
ロサンゼルス・ドジャースではなく、ボストン・レッドソックスを選んだのは、ブルックリン・ドジャースと同じようにハートを抱え込んだアイコニックな「B」のロゴが気に入ったからだ。
ツバも曲げてくれる
OLD SCHOOLな僕としては、フラットバイザーをそのまま着用することはない。
ツバは曲げなきゃいけないのだ。
お家でマグカップに突っ込まなきゃと思っていたら、こちらで曲げられますと彼女がいう。
さらに、マグカップでインチキに曲げた、今被っているブルックリン・ドジャースのものにジッと視線を向けると、そちらもどうぞと促される。
彼女がキャップケアマシンに真剣な眼差しで向かうと、あっという間に綺麗なカーブが出来上がった。
僕がインチキに曲げたものより、はるかに綺麗で堅牢だ。
簡単に型崩れしそうにない。
「おうちにある他のキャップも、いつでも持ってきてください」
そうにっこり微笑むと、キャップ&ハットライナーを装着しがてら、僕にその使用方法を手際よく説明してくれた。
やりすぎ感も感じさせず、もちろん不足感も感じさせず、フラットで気持ちのいいサービス。
何かに似てるなぁと記憶を紐解いてみれば、それはスタバの「当たり!」のお店で感じるそれだった。
まさかNEW ERAで、そんな感覚を味わえると思わなかった。
ただおしゃれな帽子並べてます!って店なんかではなかったのだ。
見渡せば、来ているお客さんも幅広い。
フラットバイザーバキバキの若者ばかりではなく、中高年が夫婦で来ていたり、子供連れの外国人がいたり…
さまざまな人々を受け止める受容性の高さと、フラットで気持ちのいいサービスを提供できる力。
ここでは、帽子以外のものも手に入るのかもしれない…
困ること
MLBはからきしダメな僕だけれど、NFLなら少しはいけるぜ!
なんだけど、NFLの品揃えは豊富とは言えない。
もっとも、それは、お店の問題というより、日本におけるフットボールのマーケティング的な位置付けのせいだろう。
新宿駅直結のあんな地価の高いところで、売れ行きの悪い商品でスペースを占めるなんて許されるわけもない。
そうなると、僕は、お店で一向に商品を買わず、ネットでNFLのものを手にいれる。
そうして、お言葉に甘えまくって、ネットで手に入れたものを抱えて、ツバを曲げてもらうためにお店に通ってしまうことになる。
それも心苦しいよね…
えっ?
それなら、お家でマグカップで曲げればいいじゃないかって?
それは、まさしくその通り。
でも、あそこに行きたいんだよね。
それは決して、綺麗にツバの曲がった帽子が欲しいだけではないわけで…