多くの問題点を指摘されていたパサーレイティングに代わるものとして、Next Gen StatsはPassing Scoreという新しい指標を発表した。
その指標に基づくプレイオフ出場14QBのランキングも、併せて発表された。
意外だったのは、テネシー・タイタンズのライアン・タネヒルが4位にランキングされていたことだ。
半世紀前のパサーレイティング
パサーレイティングが誕生したのは、半世紀も前のこと。
当時のNFLコミッショナーのピート・ロゼールの依頼により作成されることになったらしい。
出来上がったシンプルな計算式に基づく指標は長く使用され続けてきた。
だが、単なる計算式の弾き出す数値に、問題点も指摘されていた。
パスの難易度も
The Next Gen Stats team provides an introduction to Passing Score, a new metric for evaluating the performance of NFL quarterbacks.
情報源: Next Gen Stats: Intro to Passing Score metric
新しい指標は、単なる計算式に弾き出される数値とは違う。
そのパスのリーグ平均の期待値と比較した難易度も計算される。
Passing ScoreによるQBランキング
算出されたPassing Scoreでプレイオフに出場する全14QBをランキングしたものがコチラ。
90を超えるスコアを叩き出したものはエリートと呼べるとNext Gen Statsは説明している。
Using its new Passing Score metrics, the Next Gen Stats team ranks all 14 playoff QBs. Only three passers earned marks in the 90s — and MVP-candidate Tom Brady wasn’t one of them.
情報源: Ranking the 14 playoff quarterbacks based on NGS’ new Passing Score metric
1位のグリーンベイ・パッカーズのアーロン・ロジャースは92。
2位のシンシナティ・ベンガルズのジョー・バロウは91。
Passing Scoreだけで見れば、この二つのチームでスーパーボウルが争われるってことになる。
意外なライアン・タネヒル
意外だったのは、4位のテネシー・タイタンズのライアン・タネヒル。
失礼ながら、ここまで高い順位だとは思っていなかった。
スコアは89。
ディープパス以外のほとんどの項目で、彼は平均以上のスコアを叩き出している。
Next Gen Statsの算出によれば、下から2番目のプレッシャーを浴びたオフェンスラインのもとでのプレイを強いられたのにも関わらずだ。
2017年のフィラデルフィア・イーグル以来、ラッシングでもレシービングでも1000ヤーダー不在でNo.1シードを獲得した最初のチーム。
そんなスター不在のチームを引っ張ってきたのは、勝負強さというよくわからないものではなく、数値化できる彼の能力によるものだったということなのだろう。
平民ばかりのチームには、そろそろ休養充分の王様が帰還する。
働き者の王様は、ここまで引っ張ってきたリーダーをきっと楽にさせてくれるに違いない。
今年のスーパーボウルを制するのは、テネシー・タイタンズだと僕は思っているのだが…
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