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NFL 2024 ジャレッド・ゴフ 100+1=2

by 十一
2024年10月3日
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僕の記憶する限り、初めてのことが起こった。
第4週のマンデーナイトで、シアトル・シーホークスと対戦したデトロイト・ライオンズのQB ジャレッド・ゴフはパーフェクト、すなわち、パス成功率100％という記録を達成した。
さらに、自身もレシービングTDを1つ記録。
そして、この日のライオンズには、同じ記録を達成した選手が2人も誕生したのだ。
この日のライオンズのスタッツは、簡単な数式で表現できる。
すなわち、100+1=2だ。

達成する確率0.69%

この日、ジャレッド・ゴフは18回投じたパスを18回とも成功させた。
それが達成できる確率は、わずかに0.69%。
シーホークスの守備がイージーだったからではない。
AWSの機械学習の成功予測を21.9％も上回った彼が称賛されるべきなのだ。

先日、ワシントン・コマンダースのQB ジェイデン・ダニエルズが91.3％というスタッツを記録して驚いたばかりだが、その翌週に、それを超えるスタッツが生まれることになろうとは…

パーフェクトという表現は、実際は正確ではない。
不成功なしに、もっとも多くのパスを成功させたという表現が正確だ。
なぜなら、スペシャルプレイで1回きりのパスが成功した選手は、たくさんいるからだ。
だが、言わせてもらおう。
この日、WR アモン＝ラ・セントブラウンもパーフェクトを達成している。

そしてライオンズのWR コーチであるアントワーン・ランドル・エルも、スーパーボウルの舞台で1/1のTDパスを成功させた経験者なのだ。

アモン＝ラ・セントブラウンがTDパスを投じた選手は、ジャレッド・ゴフ。
そしてアモン＝ラ・セントブラウンもTDパスのキャッチを記録している。

これでパス成功率100％とTDパスキャッチを記録した選手が、ひとつのゲームで、ひとつのチームから2人も誕生したことになる。
それはNFL史上初めてのことだ。

ゲームボールは？

これだけの活躍を見せながら、ジャレッド・ゴフは、ゲーム直後のロッカールームでゲームボールを手にすることができなかった。
なぜなら、ダン・キャンベルは、それがパーフェクトだったと認識していなかったからだ。

僕には忘れられない瞬間がある。
昨シーズン、ライオンズは、実に32年ぶりにプレイオフでの勝利をあげることができた。
しかも相手は、フランチャイズQBを丸ごとトレードした同士のラムズ。
勝利後、ダン・キャンベルは、新しいフランチャイズQBの活躍を、ぶっきらぼうに、こう称賛した。

‘You’re Good Enough for Detroit, Jared Goff’

NFL 2023 Electric Lions 「ゲームボールはGMに」 | ALOG

もうダン・キャンベルは、ジャレッド・ゴフを完全に信頼しているのだ。
彼が、どれほどのパフォーマンスを上げようとも、それは当然のことであって驚きに値しないのだろう。
だが、流石にこのパーフェクトのゲームボールは、翌日MTGで手渡したようだが…

RBタンデム

ふたりのRBとジャレッド・ゴフは、お互いがお互いの相乗効果を高めている。

カチーンと抜ける小気味いい走りを見せるRB ジャミール・ギブスは、昨シーズンもランによるTDを一本も許していなかったタンパベイ・バッカニアーズの守備から、31ヤードのノータッチTDを奪っている。

そして、もう一枚のRB デビッド・モンゴメリー。
コンタクト後のゲインに定評がある通り、この日も異次元の強さを披露した。

パスが通れば、彼らは、より走れるようになる。
彼らが走れるようになれば、プレイアクションで時間の猶予が生まれるジャレッド・ゴフは、より精度の高いパスを投じることができるようになる。

WR ジェイムソン・ウィリアムズに投じられたパスは、ルートを走ってきた彼のスピードを一切緩めることのないジャストなポイントに投じられている。
49ersとのChampionship Gameで、リバースを一発で持ち込んで見せた彼のような選手に、そんなパスがデリバリーされれば、危険なことはこの上ない。

ブラックマジック？

この日、ライオンズは、復活が待ち望まれていたブラックのユニフォームを着用した。

NFL 2024 デトロイト・ライオンズ 新ユニフォームを発表「約束の黒と復権の白」 | ALOG

この日の出来よさはブラックマジックなのだろうか？

No,No,そうじゃない。
それは、DE エイダン・ハッチンソンの活躍が物語っている。

ドラフト全体2位指名の選手が、順当な成長ぶりを見せているように、GMのブラッド・ホームズがプラン通り強化を進めてきた証だ。
もう、DeTrick Lionsなんかじゃない。
それでも、フック＆ラダーをサラッとやるあたりは憎めない。

ジャレッド・ゴフがTDパスをキャッチしたプレイも、「アルカトラズ」と名付けられたトリックプレイだったしね。

パス成功率100％なんて、ありえないことが起こったのだ。
ライオンズが、Super Bowl Eraで初めて王座につくことは、十分起こり得る。
それはパーフェクトなパスのスタッツよりも、遥かに確率が高いはずだ…

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