けっしてエリートとは言えなかった2人の無名の若者が、一気にスポットライトを浴びたSUPER BOWL 2015。
それまでの負け分を取り返しても、さらにお釣りがくるほど名前を売った彼らの2015シーズンは、しかし、対照的なものとなってしまった。
ペイトリオッツDBマルコム・バトラー
この先も長く記憶されるであろう、あのアンリアルなインターセプトの張本人。
バトラーは生き残った。
スタメンで出場し続けただけでなく、なんとプロボウルにまで選出されている。
プロボウルに選出されたということは、間違いなく実力が認められた証。
先日のブロンコスとのAFCチャンピオンシップでも、ランプレイでも効果的なタックルを見せ、相手レシーバーのパスを指二本で書き出すというしぶとさを見せていた。
ペイトリオッツファンというわけではないが、チャンスをもぎ取った彼がリーグに残っているのを見ると、なんだか嬉しさを覚える。
Malcolm Butler: From Popeye’s To The Pro Bowl – Butler’s Journey (Video)
What a story. You have to love a feel good story like this. Butler has gone from running the drive thru at Popeyes to running the Patriots #1 corner position and was just selected to his first Pro Bowl. During the Super Bowl I started tearing up after the Kearse catch thinking here we go again.
シーホークスWRクリス・マシューズ
もしシーホークスが勝っていたらMVPの可能性もあったマシューズは、チャンスを生かせなかった。
スーパーボウルで見せた輝きを、2015シーズンは放つことができず、11月には解雇されてしまった…
シーホークス、スーパーボウルで活躍したWRマシューズ解雇
第49回スーパーボウルで一躍有名になったWRマシューズ。AP Photo/Matt York 【画像クリックで拡大】 シアトル・シーホークスは現地17日、昨シーズンの第49回スーパーボウルで活躍したワイドレシーバー(WR)クリス・マシューズを解雇した。 …
ティミー・スミスという閃光
https://www.youtube.com/watch?v=eKU7gGqg3q4
スーパーボウル1試合だけのワンダーボーイといえば、ティミー・スミスを思い出す。
ルーキーながら、いきなりスーパーボウルのラッシング記録を塗り替える200ヤード以上のランという大暴れ。
しかし、それ以降はパッとせず、早々にリーグから消えてしまった。
バリー・サンダースのように高いパフォーマンスを長年発揮しながら、スーパーボウルには縁のないプレイヤーもいる。
かと思えば、ティミー・スミスのようにスーパーボウルの閃光として、瞬きする間に消えてしまうものもいる。
そして、エミット・スミスのように全てを手に入れられるものもいる。
実力というには、その垣根が不確かで、運と割り切るには切なすぎる。
スーパーボウルという舞台にたどり着いて、なおかつ活躍できるのなら、それは運と実力を兼ね備えたものではないのか?
しかし、輝きを放った若者が、それ以降は全く輝くことができないという状況。
それは一体どういうことなのだろう?
そうしたことがいつも釈然とせず、悶々とするばかり…
新しい輝きは、いつも誰もが待ち望んでいる。
しかし、その輝きが強ければ強いほど、短ければ短いほど、残る切なさもひとしおだ。
なんだか一杯欲しくなる。
残された彼らの残像を見ながら、酒をあおるくらいのことしか思い浮かばないんだよ、いつもね…