Movie & TV / John Wick

ザ・コンチネンタル Amazon Prime Videoで配信開始

待ちに待ったザ・コンチネンタル がAmazon Prime Videoで配信開始。
期待を上回る出来の良さは、スタイリッシュなオープニングクレジットで一目瞭然。

The Continental: From the World of John Wick | Opening Credits

New York 1975

舞台となるのは1975年のニューヨーク。
まだジュリアーニが、せっせと割れ窓の修理に精を出す以前の、あのニューヨークだ。
表社会はもちろん、裏社会でさえ統制のとれていない街に、治安などという文字はない。
うず汚れた街で、それぞれが無遠慮に悪徳に精を出している。

時代を象徴しているのは音楽ばかりではない。
メインで使われるのはパラベラムなどではなく、45口径。
それもキンバーなんかじゃなく、コルト社製だ。
そしてお目にかかることのなくなったショルダーホルスター。

Colt M1911A1

情報源: The Continental: From the World of John Wick – Internet Movie Firearms Database – Guns in Movies, TV and Video Games

ジョン・ウィックの前日譚

ジョナサン、いや、ジャルダーニ・ジョヴォノヴィッチの悪夢のような長い2週間の、はるか40年前に遡る物語。
それは、ジョン・ウィックの前日譚というよりも、現在の基盤を作り上げたコンチネンタル・ニューヨークの成り立ちの物語だ。
そして、それを成し遂げたウィンストン・スコット自身の物語である。

コーマック

1975年のコンチネンタル・ニューヨークは、コーマックのものだ。
しかし彼は長くその座にいるわけではないようだ。
ようやく主席連合に認められ、その特権を手に入れたようだ。

彼は成り上がっていく中で変わってしまった。
それが動機となって、ウィンストンの兄、フランキーはコーマックから「コインプレス」を盗み出す。

裁定人も登場

「コインプレス」が一体何なのかは、現時点では不明だ。
しかし、フランキーは金塊などには目もくれず、金庫からこれだけを奪った。
しかも、主席連合は、直ちに裁定人を派遣している。

独自の判断を委ねられている強い力を持った裁定人は、ジョン・ ウィック:パラベラムでも異彩を放っていた。
1975年の裁定人も、強いキャラクターを持っている。
その彼女は、もしくはTheyは、こう言っている。
コインプレスを使えば、ローマ帝国前から続く組織も倒せると。

ヤング・シャロン

ウィンストンを支えるシャロンも登場する。
しかし、若き日のシャロンは、コーマックの部下である。
ここから、どのように現在の信頼関係を構築していったのだろうか。

今の彼を、支えていくことになる仲間たち。
ベトナムの匂いが強いのも、時代というものだろう。
主席連合の使節に立ち向かうには、少々心許ないが…

KD

ジョン・ウィックの世界では珍しいことだが、警官が主要キャストで登場する。
刑事になりたてで鼻息の荒い彼女は、強い正義感を持っている。
しかも幸か不幸か、コンチネンタルホテルがどういう場所なのかを理解していない。

彼女は、フランキーとウィンストンのスコット兄弟と関わりがあるようだ。
しかも、おそらく幼き頃の…

幼い兄弟は、何らかの罪を犯し、兄がそれをかぶった。
そしてそもそも、彼らが父親を失った原因に、コーマックの存在も関係しているようだ。

Guns. Lots of guns

唯一の肉親を失ってしまったウィンストンは、コーマックへの復讐を強く誓う。
彼の口から飛び出したのは、あの名台詞だ。

そう、激情に囚われたジョナサンが吐き出したセリフと寸分違わぬセリフがウィンストンから飛び出したのだ。
ありったけの銃をくれと。
ジョナサンがどんな状況を招こうが、眉ひとつ上げず、ワイングラスを手放さなかった、あのウィンストンがだ。

若き激情に突き動かされるウィンストンの復讐は、どんな顛末を迎えるのだろうか。
そして、コーマックの背後に構える主席連合と、どんな折り合いをつけるのだろうか。
ようやく明らかになるコンチネンタルホテルの物語は、金曜配信の三部作だ。

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