ついに始まってしまったNFL100年目のシーズン。
NFLは、1920年代から2010年代の現在にいたるディケードごとのベスト・ハイライトフィルムを公開した。
20分にも満たない動画は、NFL百年の走馬燈のようだ。
ディケードごとの8項目
それぞれのディケードごとに8項目からピックアップしたハイライトフィルムの構成になっている。
- BEST TEAM
- LOWEST WIN%
- BEST SEASON
- BEST GAME
- BEST PLAY
- BEST OFFENSIVE PLAYER
- BEST DEFENSIVE PLAYER
- BEST PERFORMANCE
それぞれの項目は、おのおの楽しんでいただくとして、僕が気になった点を書いていきたい。
BEST TEAMに2度あげられたのは3チーム
そのうちの1チームはみなさんすぐおわかりのようにペイトリオッツ。
2000、2010年代と続く王朝は、今んとこTeam of the decadeどころかTeam of the centuryだ。
しかも、ヘッドコーチはともかくとしても、ひとりのQBが支え続けてるってのは異様と表現してもいい。
いつか王朝は終わると言われながらの盤石さには驚くしかない。
しかし、90年代までには、どの項目にもノミネートされていない。
現オーナーの強化が実を結んだ2000年代から急激に、しかも圧倒的に強くなったのがよくわかる。
ブレイディ、もしくはベリチックを失った後、それはチームとしての輝きだったのか、オーガニゼーションとしての底力だったのかが判断されることになるんだろう。
ただ、それにしても突出してるよね。
戦力均衡化のための施策は、どんどん打たれてるっていうのに。
残る2チームは、ベアーズとパッカーズ。
60年代までは、ほぼ交代で覇権を争っている。
古豪というより長老といっても差し支えないであろうこの2チームの間には、グランジがミルフィーユのように積み重なっているはずだ。
先日の開幕戦も、相手の思っていることは一切やらせないという意地が見えるような痛くて重たいロースコアゲームだった。
がんばれ!ライオンズ
LOWEST WIN%に2度も名前が挙がったチームはただひとつ。
そう、40年代と2000年代のライオンズだ。
まあ、長いこと呪われていたのだから仕方がないのかもしれないけどね。
ただ、悲観することはない。
70年代のBEST TEAMにノミネートされたスティーラーズは、60年代のLOWEST WIN%チームなのだ。
しかも、スティーラーズは、ディケードとともにオフェンス、ディフェンスのベストプレイヤーも獲得した唯一のチームだ。
TEで唯一
TEでただひとり名前が挙がったのが、ご存知ジョン・マッケイ。
60年代のBEST PLAYにノミネートされている。
味方のブロッカーもなぎ倒しながら進んでいく彼の姿には恐怖しか覚えない。
ありゃ、これもディフェンスはライオンズだ。
本当に呪われていたんだね。
DEFENSIVE PLAYERは60年代以降
50年代までは、オフェンスのプレイヤーしか発表されていない。
脚光を浴びなかったのか、スタッツが整備されていなかったのか、そのあたりの事情は全くわからないけれど、今となっては考えられない話だよね。
フットボールのディフェンダーが「守る人」だなんて誰も思っていない現在と、守備選手ととらえていた昔の感覚の違いだろうか。
50年代のBEST PLAY
気になるのは、このプレイだ。
Ollie Matson’s shifty lateralと名付けられているものの、どういう状況でこんなことになっているのか知りたいよね。
さて、100年という節目のシーズンでありながら、僕らは「NFLウイークリー」を見ることができない。
この憤りを誰にぶつければいいのって感じだよね。
こうなったら、あそこに頼んでぶっ壊してもらうしかないのかなぁ…
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