Movie & TV / 007

「ジェームズ・ボンドとして」観た人のためのレビュー「Nobody Does It Better」

ついにジェームズ・ボンドとしてがApple TV+で公開された。
ダニエル・クレイグが、ジェームズ・ボンドであり続けた15年間を振り返るドキュメンタリーは、驚くことに彼だけの物語ではなかった。
これは、プロデューサーであるマイケル・G・ウィルソンバーバラ・ブロッコリとの、3人での長い旅だったのだ。

BEING JAMES BOND

Being James Bond will be available to stream exclusively on the Apple TV app ahead of the theatrical release of the upcoming 25th James Bond adventure, No Time To Die. In this special 45 minute retrospective, Daniel Craig candidly reflects on his 15 year tenure as James Bond. Including never-before-seen archival footage spanning from Casino Royale to No Time To Die, Craig shares his personal memories… Read more »

情報源: Being James Bond Retrospective | James Bond 007

あたたかな走馬燈

3人が率直に、しかしあたたかく振り返る旅路に、未公開まで含めたこれまでの映像が効果的に織り込まれていた。
それは、この15年間を振り返る走馬燈のようだった。

「金髪」のボンドに反発する世間の前評判が、カジノ・ロワイヤルの公開で一気に手のひら返しをする様子。
そして、007/ノー・タイム・トゥ・ダイでのダニエル・クレイグの未公開のラスト・シューティングの場面も公開されている。

当初、乗り気じゃなかったダニエル・クレイグは、脚本が気に入らないという理由で断ろうと読み始めたら、その脚本にすっかり魅せられてしまった。
ジェームズ・ボンド役が決定したという知らせを受けて、彼が最初にしたことは、自らウォッカを買ってきてウォッカ・マティーニを作ることだった。

そして、いつ、なぜ、ジェームズ・ボンドという役から降板しようと決意したのか。
その彼の心象もフラットに語られている。

バーバラ・ブロッコリはMなんだろうか

誰もそのイメージを抱いていなかったダニエル・クレイグに、ジェームズ・ボンド役の素養を見出したバーバラ・ブロッコリ

「私は、ひとつ正しいことをした」

そう言って息を引き取ったのは、ジュディ・デンチのMだった。
しかし、このドキュメンタリーを観た後では、そのセリフは、バーバラ・ブロッコリにこそふさわしいと感じる。

Nobody Does It Better

「ダニエル・クレイグがいなくなった後のことなんて、イメージすら浮かばないわ」

バーバラ・ブロッコリがつぶやくように言う。
それについては、まったくの同感だ。

ダニエル・クレイグは、偉大なシリーズの一部になれた喜びを語った。
しかし、彼らには、シリーズを偉大なものにしたと言う賞賛が贈られるべきだろう。
だから、彼らに贈る言葉は、これしか思い浮かばない。

Nobody Does It Better.

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