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2020 第54回スーパーボウル「モータウン・スピンでパレードを」

彼らはそのとき、フットボールジャージなんかより、もっとぴったりの衣装があったはずだ。
そう、きっとお揃いのスーツのステージ衣装の方がお似合いだ。
彼らのモータウン・スピン・ムーブは、それほど見事だった。

Shift to Rose Bowl Right Parade

マホームズがコールすると、バックフィールドの4人が一斉にスピン・ムーブ。
その整然としたスピンの美しさに、まるでテンプテーションズだと評されている。
そう、モータウンの。

1948 Rose Bowl

ところが出典の古さは、モータウンどころじゃなかった。
オリジナルは、なんと1948年のローズボウル。
フットボールには20年周期の流行のサイクルがあるとは昔聞いたことがあるけれど、なんとこいつは70年も前のプレイ。
よくもまあ、そんなところから現代に活かせるとピックアップできたものだ。
優秀なコーチの感性と頭脳には恐れいる。

トリックプレイのようだけど

モータウン・スピン・ムーブに目を眩ませられて、一瞬トリックプレイのように見えるけど、プレイ自体はシンプルなランプレイだ。
右のアンバランスラインにあわせてバックフィールドも右にシフト。
アフターフェイクで右へのピッチの動きが入る。
ただ、実態は、TBにダイレクトスナップして、単騎でひたすらど真ん中をぶち破るど根性プレイだ。
密度の高いゴール前で大きくゲインを奪うことができたのは、OLのブロックが素晴らしいからだ。

TBもCの真後ろからオフセンターにきめ細かくシフトした上で、OLは左のウィークサイドに一斉にブロックをかける。
DLは、めくり上げられ、つぶされて、ど真ん中に空いた風穴と呼ぶべきどでかいホールになす術もない。
もちろん、チーフスのOLが素晴らしい仕事をした。
ただ、あえて言うなら、ここにモータウン・スピン・ムーブの効果があったんじゃないだろうか。
シフト前のアンバランスラインに3バック。
「えっ!」
と思ったところに、ただのシフトではないモータウン・スピン。
「ええっ!!」
となれば、反応にコンマの遅れが生じるはずだ。
オリジナルにはなかった、このモータウン・スピンを取り入れたのは、そうした計算に基づくものなのだろうか。

アンディ・リードによれば、このプレイはRose Bowlのパッケージのひとつに過ぎないようだ。
来年、Parade以外のプレイにお目にかかれるかもしれない。
これに感化されたコーチ達が、あちこちの古典を漁って2020シーズンは、図鑑をめくるようにスローバックイヤーになったりして…

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