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Apple TV+「テッド・ラッソ:破天荒コーチがゆく」

Apple TV+「テッド・ラッソ:破天荒コーチがゆく」今見るべき気分の良いコメディ

あなたは、このベタベタなタイトルに手を出せずにいるのかもしれない。
それは、この僕もそうだったから。

covid-19な世界のおかげでステイホームが長引くと、かさばっていくのは動画の視聴時間ばかり。
あちこちに張り巡らされた伏線、目まぐるしく変わる展開、ショッキングでヘビーなテーマ、そのようなものを含んだ映画に対峙するのに疲れを覚える。
だからといってYouTuber独自の口調とテロップを流しておける気力もない。
そういえばと、しばらく放置していたApple TV+に手を伸ばしてみた。
しかも、流し見できて、全エピソードを制覇しようなんて深追いせずに済むものを。
ところが、これが大当たりだった。
フラットにじんわりと進んでいく物語は、なんというか安心感に包まれている。

Football is Football

アメリカでフットボールのヘッドコーチをしているテッド・ラッソはイギリスに監督として招かれる。
そう、同じフットボールのコーチとして。
しかし、アメリカでフットボールといえばアメリカンフットボールであり、イギリスでフットボールといえばサッカーだ。
テッド・ラッソは、自らのチームを優勝させた経験がある。
といってもそれはNFLではなく、カンザスのディビジョン2のカレッジフットボールにすぎないのだ。
もちろんサッカーについては素人よりも知らない。
そんな彼が、いきなりプレミアリーグのバリバリのプロサッカーチームを率いようというのだ。

そしてこれはコメディにありがちな何かの手違いによる契約ではない。
オーナーは、ある思惑により素人の彼を指名した。
そして、テッド・ラッソは、どういうわけか快諾し、イギリスのリッチモンドにやって来たのだ。

リアルコーチ

タイトルでは破天荒コーチとなっているが、とんでもない。
彼こそは、リアルコーチ。
戦術家や大将ではない。
本当にコーチなのだ。
試合の勝ち負けなんかより、選手たちが最高の自分でいられるようにすることが大事だと言い切る。
そんな彼に影響を受けていくまわりの人々。
そして、彼自身も応援したくなる人間として味方が増えていく。
いつの間にやら、モウリーニョとも話せているようだし。

https://www.youtube.com/watch?v=3-7OSa0pXfw&t=12s

モウリーニョもキャリアの始まりは通訳だった。
それを思えば、テッド・ラッソはもっと成功に近いところにいるのかもしれない。

しかし、そんな彼でもプライベートはうまくいっていないようだ。
成功するコーチというものは、家庭を保つことはできないのだろうか…

Coach ビアード

情報源: Coach Beard | Ted Lasso Wiki | Fandom

家族の代わりといってはなんだけど、テッド・ラッソを支えるのがアシスタントコーチのビアードだ。
彼もサッカー未経験のようだが、この無謀な挑戦におとなしく付き合っている。
しかも、戦術面を一気に取り仕切ったりと見た目と違い、かなり優秀なのかもしれないね。
しかし、練習メニューに7on7をいきなり命じたりするあたりは、まだアメリカンフットボールの癖が抜けていないのだろうか。

全10話となるシーズン1は、現時点でエピソード5まで配信中。
1話あたり30数分で終わる手軽さと、今のところ極悪人が見当たらない気持ちよさに結局一気見しちゃったけどね。
毎週金曜日に新エピソードが配信されるので、今は心待ちにしている状態だ。

そしてシーズン2も制作される模様。

なんというか少年の頃に夕方に放送されていた海外ドラマを見ているような気分にさせられる。
安心して見られてクスッと笑えてじんわり染みる。

不健全さに対峙できる強さを回復させるまでは、こうしたもので栄養補給をするべきなんだろうね。

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