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機動戦士ガンダムユニコーン RE:0096「可能性のバトン」

公式発表上、行方不明となってしまったシャアとアムロの、ほぼ直後の世界を描いた機動戦士ガンダムUCが、テレビ番組として再制作・放映されるようだ。
どうして今さら?という疑問に福井 晴敏がコメントしている。

福井 晴敏氏コメント
この春、ガンダムユニコーンがテレビアニメになって帰ってきます。しかもファーストガンダムと同じ、「名古屋テレビ」の系列で(メ~テレのことね、もちろん)。放映時間は毎週日曜午前7時と早めの時間帯ですが、これは時代の趨勢でしょう。深夜ではなく、お子様もご覧になれる時間に放映できることが、UCにとってはとても重要なのです。
UCは「大人のためのガンダム」でしょ?なんで今さら子供に見せたいの……って言うか、子供受けする要素あると思ってんの?と、すかさず疑問を持たれたあなた、あなたはまったくもって正しい。昨今のマーケティング観点に従うなら、UCの今回の放送の仕方は無茶もいいとこという一方の見方はあります。
が、当初はファーストガンダム世代、すなわち大人層に向けて発信されたUCが、エピソードを重ねるごとに中高生からなる若年層を取り込んでいった事実。加えて、そもそもファーストガンダム自体がハイティーン向けに作られていたにもかかわらず、筆者を含む当時の小学生がガンプラ・ブームから始まる社会現象を底支えしていった経緯を振り返る時、この無茶にこそ閉塞感を突破するなにかが宿るのではないか……と、我々は半ば本気で信じてもいるのです。
十年前に企画が立ち上がった時には、想像もし得なかったテレビアニメ化――その先にあるものは、やはり十年前の我々には想像し得なかったなにかであるかもしれない……というところで、まずはガンダムらしいテレビフォーマットに置き直されたUCをご家族と、ご友人たちと共有していただければと思います。いまだそこに在る可能性の獣とともに。
小説『機動戦士ガンダムユニコーン』作家アニメ『機動戦士ガンダムユニコーン』ストーリー 福井 晴敏

情報源: 機動戦士ガンダムUC[ユニコーン] – 名古屋テレビ【メ~テレ】

機動戦士ガンダムユニコーン RE:0096

『機動戦士ガンダムユニコーン RE:0096』2016年4月3日(日) あさ7:00より、テレビ朝日系にて放送開始!!

可能性の雄叫び

僕らの価値観は、教科書などでは醸成されない。
ましてお仕着せで受験対策としてしか読むことのない天声人語などはもってのほかだ。
僕らは、感情移入したキャラクターたちの姿勢、そしてその選択に学び、自らというものを形作っていく。
であるならば、今回の放映時間設定は大いに歓迎だ。
ぜひ、手垢のついていない子供たちに見て欲しい。

そのセカイでは、既得権益を守るためならコロニーごと抹殺しても構わないという醜い大人たちが、その醜悪さを呪いという言葉でごまかしている。
望まぬ血統を受け継いだ若者が、そうした状況に翻弄される。
しかし、そうした中にあっても可能性を捨てない主人公、バナージ・リンクス。
彼の「それでもっっ!!」という雄叫びを聞くべきだ。
そうして、何を感じるのか?

https://alog4.tumblr.com/post/78821508847/kinks3-%E3%83%8F%E3%83%AD%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%90%E3%83%8A%E3%83%BC%E3%82%B8-%E5%AE%89%E5%BD%A6%E8%89%AF%E5%92%8C

君たちの洞察力に期待します

その昔、富野由悠季監督が、「機動戦士ガンダムIII めぐりあい宇宙」のエンディングテロップに「君たちの洞察力に期待します」と唐突にメッセージを載せた。
はなたれ小僧の僕には、なぜそんなメッセージを載せるのか、全くわからなかった。
しかし、今ならわかるような気もする。
残念ながら、せっかくのメッセージを受け取った僕らは、重力どころかうすのろの生活というしがらみに縛られてニュータイプなどというものに開眼することは叶わなかった。
しかし、君たちは、まだ可能性がある。

宇宙世紀100年の終わりを見届けようとした僕らとは違う。
君たちは、ネクストセンチュリーの始まりとして見るだろう。
そうして今この世界にも、「ラプラスの箱」のようなくだらない呪いがあちこちに存在していることに気づくだろう。
そうしたものをぶち壊し、「それでもっっ!!」と雄叫びをあげながら可能性を信じる。
そうして成長する一助になれば、と思う。
そう、これは、受け取ったバトンを渡しているということなのだろう、きっと…

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