U-NEXTとParaviのサービス統合の知らせに、もともとU-NEXTのアカウントを持っている僕が真っ先に飛びついたのは、孤独のグルメ。
これまでも配信されてたじゃないかって?
いやいや、Paraviには配信専用の裏メニューがあるのだよ。
孤独のグルメ~美味しいけどホロ苦い…井之頭五郎の災難~
その裏メニューぶりを、主役・井之頭五郎を演じる松重豊がコメントしている。
通常放送をお楽しみにしている視聴者の皆様は決して観ないでください。ここには優雅に腹を満たす井之頭五郎は存在しません。しかしこれまでのシーズンに飽きた方、もしくはアンチの方は是非どうぞ。そういった意味で、初めて「孤独のグルメ」を観る方は通常シーズンをお薦めします。
そして第2弾も製作された。
孤独のグルメ配信オリジナル2~五郎、芸人まみれ
あのナレーションがない
この裏メニューが始まってすぐに、あなたは違和感を感じることだろう。
そう、耳に馴染んだあのナレーションがないことに。
「時間や社会に囚われず、幸福に空腹を満たす時、つかの間、彼は自分勝手になり自由になる。誰にも邪魔されず、気を使わずものを食べるという孤高の行為。この行為こそが現代人に平等に与えられた、最高の癒しと言えるのである。」
情報源: 孤独のグルメ (テレビドラマ) – Wikipedia
エピソードが終わった頃に、あなたはその理由に納得するだろう。
裏メニューでのゴローさんは、自由とも癒しとも程遠いところにいる。
相席のババア、失礼、女性の止まらないおしゃべり。
店のメニューよりはるかに豪華な賄い。
味変しようとしたバルサミコの失敗は、チリソースの悲劇に行き着く。
デリバリーを頼めば、配達してきたのは苦境に陥った友人だ。
そんなものたちに取り囲まれて孤高の行為に没頭できるはずもない。
登場する食事は、実際のお店の美味しそうなメニューだけに、ゴローさんの苦悶ぶりのコントラストが大きくなる。
第2弾では、よりシチュエーションに取り込まれ苦悩するゴローさん。
だが、それを誰が笑えるというのだろう。
僕らは、日常で、笑えないシチュエーションコメディの舞台に立たされているというのに…
こうして僕らは、地上波で放送されている、あの表のメニューの、ゴローさんの時間がいかに得難いものなのかということを痛感することになる。
ぶっちゃけ飽きていた
ひっきりなしに引き合いがくる上に、良好な人間関係も構築している社会に適合したゴロウ・イノガシラ。
彼はどんな苦境に立たされても店選びを間違わず、メニューのギャンブルでは勝ちを収める。
ぶっちゃけ、シーズン10にもなって、僕は飽きていた。
そんな姿を見続けることに…
しかし彼とて、そうではない時間がある。
孤高だなどと宣えない時間がある。
それが実感できるなら、これからも彼のPrecious momentに付き合っていけそうだ。
またあらためて、表のメニューを味わい直してみるとしよう。
また、お腹が空いてきた…