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なぜクリーブランド・ブラウンズは犬のロゴを使うようになったのか?

クリーブランド・ブラウンズがファンと選手によって選ばれた新しい犬のロゴを発表。
ブルマスティフのダイハードな面構えに、いくつものシンボルが埋め込まれたデザインになっている。
しかし、そもそも、どうしてブラウンズは犬のロゴを使うようになったのだろうか?

New official dawg logo

オハイオ州- 強力なブルマスティフの右耳の左上隅にあるハイライトは、ブラウンズが 75 年以上にわたって本拠地としているオハイオ州の形をしています。

フットボール- ドーグ・パウンドと同じように、マスコットにもゲーム用の鼻があるため、犬の鼻はフットボールの形をしています。

イースト エンドゾーン- クリーブランド市営スタジアムの輪郭がタグのデザインを構成し、「C」を形成することで都市に敬意を表し、強調表示されたイースト エンドゾーンでドーグ パウンドの起源を表しています。

ギターピック- タグの中央には、ロックの殿堂への敬意を表すギターピックがあります。

スパイク- 襟には 8 つのスパイクがあり、そのフォームの強さと数の伝統を思い出させ、ブラウンズは歴史の中で 8 回チャンピオンに輝いています。

ガーディアン ブリッジ- クリーブランドのホープ メモリアル ブリッジは顎の下のスペースを占め、ファン、チーム、街の絆を強化します。

パウンド ヘルメット- オリジナルの 1980 年代のドーグ パウンドへのもう 1 つの敬意として、ブラウンズ選手が試合で着用する象徴的なマスクのないヘルメット シェルが右上のハイライトに隠されています。

ヘルメットストライプ- 象徴的な特徴に敬意を表し、ロゴにはクラシックなブラウンズのヘルメットを飾るセンターストライプが特徴です。

情報源: Browns unveil new dawg logo

公募によって集まったデザインは、5つの最終候補に絞られた。

情報源: Browns unveil five finalists for new dog logo

そうして。さらに2つに絞り込まれた最終決戦の末に選出された。

Voting on the FINAL two dog logos will begin Tuesday, May 30

情報源: Browns unveil finalists for new dog logo

歴代のロゴと比べてみると、今回のロゴは一線を画したものであるということがよくわかる。

The Cleveland Browns are seeking input from fans as they look to create a new logo for the Dawg Pound, the official fan section at Cleveland Browns Stadium.

情報源: Cleveland Browns Seeking Input For New Dawg Pound Logo – SportsLogos.Net News

これまでの、いわゆる漫画チックなテイストではなく、よりシリアスなタッチのデザインが選ばれている。
これがデザインのトレンド的なものなのか、これまでとは違うシーズンを望むdawgたちの願いによるものなのかは、僕には判別することができない。

Woof! Woof!

僕がNFLを観るようになった頃、スタジアムはすでにdawgたちに埋め尽くされていた。

情報源: 15 signs you’re really a Browns fan – cleveland.com

まだボルチモアに移転する前のリアル・ブラウンズは、ガッチガチのタフなゲームを展開し、良いプレーが出るたびにスタジアムは、Woof! Woof!とお祭り騒ぎになっていた。
そしてサイドラインには、そんなムードにもニコリとしない厳格な雰囲気を漂わせる男が立っていた。

Head Coach
MARTY SCHOTTENHEIMER
“He just had a way of bringing people together.” – Bill Cowher

情報源: NFL 100 | NFL.com

当時、ブラウンズの名前の由来など僕は知らなかった。
あんな偉大なコーチの名前が由来だと知らず、ブラウンという名前の、さぞや愛された犬でもいたのだろうと思っていた。
もし、ポール・ブラウンに知られたならば、大目玉では済まないところだろう。
もっとも、アート・モデルは喜んだかも知れないが…

Head Coach
PAUL BROWN
“Paul Brown in the history of pro football was one of its greatest innovators.” – Paul Warfield

情報源: NFL 100 | NFL.com

1985年のトレーニングキャンプ

だから今回初めて、dawgの由来を知ることになった。
全ての始まりは1985年のトレーニングキャンプ。
当時のCB ハンフォード・ディクソンが始まりだ。
彼が守備陣を鼓舞するためにDawgsと名付け、猫に見立てられたQBをサックするたびに吠えるようになった。
それを観ていた熱心なファンたちにも伝染し、彼らも吠え始めるようになった。
そしてその熱心なファンたちは、スタジアムの特定の場所に集まっていた。
そうして、その場所こそがThe Dawg Poundと呼ばれるようになったのだ。
あまりお行儀のよろしくなかったdawgたちには、まさに必要な檻だったに違いない。
そして当時の彼らには、かぶりつきたくなる好ゲームが目白押しだった。

1986 – Jets vs. Browns
AFC DIVISIONAL PLAYOFF – “MARATHON BY THE LAKE
“”The most I ever cried in continuation was after we lost that game in double overtime.” – Gary Vaynerchuk

情報源: NFL 100 | NFL.com

ステイし続けるdawgたち

こうしてクリーブランド・ブラウンズの歴史を振り返るたびに、いつも複雑な気持ちになる。
なぜなら、それは、ボルチモア・レイブンズの歴史だからだ。
クリーブランドに年表と屋号は置いていく羽目になったが、実質的なチーム、オーガニゼーションそのものはボルチモアに移ってしまった。
クリーブランドに残されたのは屋号だけの新生チーム。
事実、レイブンズは、それまでの基盤をもとに#VLTを手に入れた。

First African American GM
OZZIE NEWSOME
“How many times can you go into the Hall of Fame?” – Brian Billick

情報源: NFL 100 | NFL.com

だから借り物の年表をスローバックするようなマーケティングを行うブラウンズに、これまで冷めた目を向けていた。
しかし、今回、気づいたことがある。
ファンは、dawgたちは、あの頃から変わらずにクリーブランドに居続けているのだ。
チームが球団関係者だけのものではなく、ファンのものでもあるというのなら、彼らと歴史を共有するのは当然の振る舞いなのだ。
だからこそチームは、ブラウンズは、自らの手で年表に書き込めるトピックスを生み出さなければならない。
それこそが、dawgたちに報いる最大の方法だ。
彼らは、「待て」と言われて殊勝にも何十年も待ち続けている。

となれば、このチームを贔屓しようという気持ちが僕にも生まれてくる。
だがしかし、フランチャイズQBへのわだかまりが、どうにもそれを許してくれないんだよね…

 

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