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NFL 2021 49ersが勝てる見込みは0.4%に過ぎなかった

INSANE ENDING!!!
なんて一言で済ませるほど簡単なものじゃなかった。
NFLレギュラーシーズン最後の第18週 、ロサンゼルス・ラムズに勝たなければシーズンが終わってしまうサンフランシスコ・49ers。
しかし、彼らが勝てる見込みは0.4%に過ぎなかった。
その数値は、Next Gen Stats始まって以来最低のものだ。

あのMiami Miracleよりも奇跡に近かった

前半終了間際になんとかFGは入れたものの、17-3と何もさせてもらえなかった49ers。
しかしなんとか追いついて迎えた残り2分29秒、ついにリードを許してしまった。
時間は充分だった。
しかし、一本もパスを通せぬまま3rdダウンでQBサック。
自陣の4th & 18ではパントを選択せざるを得なかった。
そうして攻撃権を手放したとき、残り時間は1分57秒だった。

ちょうどこのとき、Next Gen Statsは、AWSの機械学習は、0.4%という限りなくゼロに近い勝率を弾き出したのだ。
Next Gen Stats始まって以来、最低の数値だ。
何が驚いたかって、あの奇跡のプレイと言われたMiami Miracleの時よりも数値が低いことだ。

余談ながら、今シーズン、同じ第18週にドルフィンズと対戦したペイトリオッツは、これをやり返そうとして大失敗していた。

しかし、AWSの機械学習には誰もが賛成するだろう。
残り時間1分57秒で攻撃権を手放せば、
どこに勝てる見込みがあるだろう。
ところがラムズは、一度もファーストダウンが奪えず、5ヤードしか進めず、時間も30秒しか消費することができなかった。
ゲームを通じて、チームで60ヤード程度のラッシングしか稼げなかったラムズのアキレス腱が、ここで剥き出しになった。

こうして1分27秒の時間が残された49ersはタイムアウトなしでTDを奪い、OTに持ち込んでとどめを刺すというAWSの機械学習が出した厳しい条件を見事クリアすることになった。

気になったのはラムズの受け身な感じだ。
サイドラインで健闘を讃えあっていた面々と呼応するように、ラムズのディフェンスにはパスを通せる余白が広がっていた。
しかもQBの正面のゾーンに。
その後、OTで49ersにオーソドックスなランプレイでズルズルとドライブを許したラムズがひっくり返す匂いはしなかった。
やっぱりスーパーボウルは厳しいのかもしれないね…

ニック・ボサとアリク・アームステッドとディーボ・サミュエル

もちろんいかに奇跡的な勝利とはいえ、勝因は存在する。

ニック・ボサとアリク・アームステッドのフロント陣は、ブリッツの使用を制限したスキームの中、プレッシャーをかけ続けた。

捕っても走ってもTDに結びつけることができるディーボ・サミュエルは、この日投げてもTDを生んだ。
スイープが効果的であるほど、単純なスイープパスは絶大な効果を発揮する。

ジャウアン・ジェニングス

しかし、この日、最も印象に残ったのはジャウアン・ジェニングスだ。

2020年のドラフトで7巡 217位の指名で2年目を迎えたWRは、この日、素晴らしかった。
6回のキャッチで94ヤード、そして何より2TDの大活躍。
彼の6回のキャッチのうち5回は、TDかファーストダウンかのどちらかだった。

がっちりマークされたジョージ・キトルが得意のランアフターキャッチを封じられる中、彼の活躍が49ersを救ったと言ってもいいんじゃないだろうか。
ワンゲーム・ワンダーなのか、プレイオフを通じてラッキーボーイ的存在になるのか、はたまた一気にスターダムを駆け上がるのか。
注目したい選手だよね。

さて、ワイルドカードではダラス・カウボーイズとの対戦となる。
もちろんカウボーイズが優位だろう。
しかし、オーソドックスなランプレイが得意な49ersとラン守備が苦手なカウボーイズという観点もある。
奇跡とワンダーボーイを味方につけた49ers相手にあぐらをかいていると、またもカウボーイズが足元をすくわれる可能性もある。
いにしえのツインピークスがプレイオフで最後に対戦したのは1994シーズン。
そう、49ersが最後にスーパーボウルに勝利したシーズンだ。

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