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NFL 2021 T・J・ワットがケリをつけたA Game of Inches

パスカットできたわけじゃない。
サックどころか、触ることもできなかった。
しかしQBに与えたプレッシャーは、インチのパスミスを誘い、勝敗という明白なコントラストを生み出した。

ワイルドで劇的な結末を迎えたNFL 第13週のピッツバーグ・スティーラーズとボルチモア・レイブンズの対戦は、T・J・ワットが、パスラッシュのプレッシャーという目に見えにくいものが、勝利に直結することを教えてくれた。

完璧なプレイコール

そのプレイでケリをつけることを選択したジョン・ハーボーがコールしたプレイは完璧だった。
最も信頼できるターゲット、TE マーク・アンドリュースは完全にオープンになっていた。

マーク・アンドリュースに投じられたパスは、絶体に捕れないこともないけれど、捕れなかったといって責められるべきものでもない。
そんな類のパスだ。
きっと彼自身は、触れたものを捕りきれなかった自分を責めているとは思うけれど…

完璧なターゲットへの完璧なプレイコール。
それを失敗に追い込んだ、インチのミスを生じさせたのは、T・J・ワットのプレッシャーだ。
ラマー・ジャクソンに与えた圧力が、インチの投げミスを生じさせたのだ。

キャリアハイを記録したT・J・ワット

このゲームで記録した12のプレッシャーは、彼のキャリアハイ。
しかも、過去2シーズンで全選手の中でのTOPタイ。
しかし、彼にとってはそんな記録より、この試合に勝ち切ることができた喜びの方が遥かに大きいだろう。

T・J・ワットの個人技だけでなく、スティーラーズはチームとしてもブリッツの雨を降らせた。
ラマー・ジャクソンは、リーグで2番目に多くのブリッツを浴びせられるQBである。
カンザスシティ・チーフスのパトリック・マホームズ対策にはブリッツをかけないことが有効であるのと対照的に、彼にはブリッツが有効であると判断されているのだろうか。

成功率 47.8%

プレイ前にAWSの機械学習が弾き出した2ポイントコンバージョンが成功する確率は、47.8%だった。
しかし、マーク・アンドリュースが、あれほどオープンになるのなら、そのプレイをコールしたレイブンズには、その数値以上の確信があった。

ジョン・ハーボーの決断

Is there any better decision-maker on fourth down than the Browns’ Kevin Stefanski? What about John Harbaugh’s aggressive approach with the Ravens? The Next Gen Stats Analytics Team eyes the top fourth-down decision-makers in the NFL.

情報源: NFL’s best fourth-down decision-makers: Kevin Stefanski, John Harbaugh among top coaches

ジョン・ハーボーは、積極的な、勝負どころでGO FOR ITを選択するコーチとして知られており、それで結果も出してきた。
しかし、最後に2ポイントコンバージョンを選択したのは、単なる積極性からではない。
ディフェンスが追い上げられるなか、CB マーロン・ハンフリーが負傷退場となった。
延長戦にもつれ込めば、やられる。
この勝てるチャンスをモノにしなければ、いずれにせよ勝てる見込みはない。
そうした判断が、このワンプレイでケリをつけることを選択させたのだ。

パスの失敗を見届けたあと、納得するかのように、何度も何度も頷くジョン・ハーボーの姿が心に残る…

第18週、レギュラーシーズン最後のゲームで、この両チームは、もう一度対戦することになっている…

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