#TheReturnなんてハッシュタグまでつくられた注目のゲーム。
NFL 第4週のタンパベイ・バッカニアーズとニューイングランド・ペイトリオッツの一戦。
しかし、それは、リベンジ・ゲームなんかとは程遠いものだった。
戦いのあと、トム・ブレイディとペイトリオッツのかつての仲間たちが交わすやりとり。
それは、とてもあたたかく、ひたすらにエモーショナルだ。
Brady Greets Former Teammates & Coaches Following Win in New England
コーチ、選手のみならず、スタッフとも交わされる親密なやりとり。
なんというか、彼らの眼差しが、とても優しい。
彼らの親密さは、ともにスーパーボルリングをしこたま手に入れたからだろうか?
いや、そんなことはどうでもいい。
彼らはともに戦ってきたのだ。
その理由だけで十分じゃないだろうか。
チームメイトが入れ替わっていく中、トム・ブレイディは20年間、そこにあり続けたのだ。
文字通り、大黒柱として。
このアフターゲームのあたたかなシーンは、NFL 2021シーズンのベストモーメントのひとつになるだろう。
フォックスボロのファン
あたたかかったのは、フォックスボロのファンも同様だ。
彼らは、愛国者の制服を脱ぎ捨て、海賊になってしまった男を、これまで以上に手厚く迎え入れた。
トム・ブレイディの濃密な1日
この日、彼を待っていたのは、感情のジェットコースターだけではなかった。
GOATには、彼に相応しい公的なイベントが待っていた。
彼は、NFLのパッシング記録を更新。
A year-by-year race for the all-time passing yards record 🏆@TomBrady | @drewbrees pic.twitter.com/NghjgY4XkL
— NFL (@NFL) October 5, 2021
残り1チームとなっていたNFL全チーム相手の勝利も手に入れた。
それらをフォックスボロでなしとげたのも、巡り合わせというべきか。
トム・ブレイディからフォックスボロのファンへの、最後の贈り物なのかもしれないね。
この日の主役はバッカニアーズのディフェンス
しかし、この日の勝利を引き寄せたのは、間違いなくバッカニアーズのディフェンスだ。
鍵を握るTE ロブ・グロンコウスキーの欠場で、オフェンスの爆発力を発揮できない中、彼らはこれまでと見違える仕事をした。
バッカニアーズのHC ブルース・エリアンスが言うように、これはブレイディvsベリチックなんて個人の戦いではないのだ。
チーム対チーム。
文字通り、タンパベイ・バッカニアーズとニューイングランド・ペイトリオッツが総力をあげて戦ったゲームなのだ。
GOATは、そんな頼もしいチームメイトがいることを、彼らのチームの一員であることを、心から誇らしく思っているんじゃないだろうか…