5年も小池ルパンを待っていた甲斐があるというものだ。
ルパン自身の物語が約30年ぶりとなる2D劇場版アニメーション完全新作として公開されるのに加えて、その前日譚が配信されることになった。
その物語の中心となるのは、銭形警部。
そう、冷徹な警官だ。
LUPIN THE ⅢRD 銭形と2人のルパン

極寒の地、ロビエト連邦で発生した空港爆破テロ。容疑者として浮かび上がったのは、まさかのルパン三世。しかし、銭形が追い詰めた“もう1人のルパン”は、無実を主張する。正義を貫く男・銭形は、謎に包まれた“偽ルパン”と対峙することになる――。
6月20日(金)配信『LUPIN THE IIIRD 銭形と2人のルパン』公式サイト
これが劇場版の前日譚となる。
LUPIN THE IIIRD THE MOVIE 不死身の血族

映画『LUPIN THE IIIRD THE MOVIE 不死身の血族』公式サイト
そうして、ケリをつけなきゃならない相手は明確だ。
小池ルパンのシリーズで、しつこく刺客を送りつづけたラスボスの存在は、はっきりと確認されている。

Lupin the IIIrd: Jigen Daisuke no Bohyô (2014)
かのハワード・ロックウッドであると言及されてはいないが、劇場版の舞台は、謎の島だ。
ハワード・ロックウッド氏も、カリブ海に個人所有としては最大の島を持っていた。
そうしてラスボスが送り続けた刺客には、クローン技術を利用した痕跡があった。
そして、前日譚のタイトルには、2人のルパンの文字…
絞首刑のルパン三世
ルパン三世 ルパンVS複製人間は衝撃的なオープニングで始まったのを覚えておられることだろう。
ルパン三世が絞首刑によって処刑されたのだから。
しかも、そこにトリックは存在せず、厳正なる司法解剖の結果、ルパン本人であることが証明された。

どのような経緯でルパンが逮捕され、処刑にまで至ったのかは描かれていない。
しかし、それは、ルパンの複製人間であるとハワード・ロックウッドによって明かされた。
その言質が得られるまで、ルパン自身も、オリジナルであることの確証が得られずアイデンティティーのゆらぎを覚えるようになる。
冷徹な銭形警部
小池ルパンに登場する銭形警部は、とっつぁんなどと気安く呼べる存在ではない。
冷徹で狡猾な男だ。
それはつまり、警官として優秀であることと同意義であり、その冷徹さは歴代の45口径の持ち主と比べても一才の遜色はない。
そんな男が、長年追い続けている指名手配犯の無実の主張をどのように受け止めるのかは興味がある。
ただのお人好しではない冷徹な男が、どのような判断に基づいて行動するのか…
そうしてルパンだ。

小池ルパンの登場人物たちは、これまで僕らが見たことのない姿を披露し、それがギャップのあるタイトルにもなっていた。
おそらく、小池ルパンの一つの区切りとなるであろう劇場版で、ルパンはどんな姿をお披露目してくれるのだろうか…
『LUPIN THE IIIRD THE MOVIE』(仮)全国公開決定!「ルパン三世の真実(ほんとう)」 | ALOG
