もし、その男が、ただ名義を貸すだけで、コミッションを巻き上げているような人物だったなら、そのゲームは今も存在していただろうか?
史上もっとも息の長いスポーツゲーム「Madden NFL」の誕生から今日に至るまでのドキュメンタリーが、Amazonプライムビデオで配信されている。
It’s In The Game: Madden NFL – Official Trailer | Prime Video
CAN A COMPUTER MAKE YOU CRY?
1980年代、人々はコンピューターに期待感を抱きながらも、実際のところは、それが何をしてくれるのかなんてまるで理解できていなかった。
ジョン・マッデンは、そんな人たちの筆頭だったはずだ。
何せ、この間まで10年間もNFLのサイドラインに立ち続けていたのだから。
アップル・コンピューターから独立して、エレクトロニック・アーツという会社を起業したばかりの代表が持ちかけてきたのは、フットボールをコンピューターゲーム化するというもの。
だが、この男は、容量を節約するために、ラインマンをカットして7 on 7のゲームにするというではないか。
これにジョン・マッデンは激昂する。
フットボールとは11人と11人の戦いなのだ。
そこすらも端折るようならば、もし、そんなニセモノ作りに勤しむ話ならば、いっさい手を貸さないと。
そうしてなんとかデモ版を作り上げたエレクトロニック・アーツだったが、その出来上がりは、ジョン・マッデンを落胆させるものだった。
だが、彼らは本気で取り組んでいる。
ただ、NFLレベルのフットボールというものが理解できていないだけなのだ。
だから彼は、レイダースの、本物のプレイブックを彼らに差し出すことにした。
これこそ、まさにIt’s In The Game!誕生の瞬間だ。
ホンモノと心意気が、ゲームの中にしっかりとインストールされたのだ!
こうして史上最も息の長いスポーツゲームは、ひとつの文化圏は、でっかい産声をあげた。
それは、エレクトロニック・アーツ起業時の問いかけを、成就させるものになる。
ジョン・マッデン

Head Coach – Broadcaster
John Madden“Suit up and shut up is what he taught you.” – Dave Casper
そもそも、あなたは、ジョン・マッデンをどんな人物と捉えているだろう。
僕にとっては、やっぱり解説者だろうか。
だが、解説者として16のエミー賞を受賞したジョン・マッデンが、NFL100年の歴史にのこる偉大なキャラクター第3位にランキングされているのは、ビデオゲームとの合わせ技ってだけではない。
オークランド・レイダースを10年間率いた彼の戦績は、103勝32敗7分。
彼の勝率.759は、100勝以上を挙げたコーチの中で最も高いのだ。
『マッデン』 OFFICIAL本予告|プライムビデオ
そんなジョン・マッデンの半生を振り返る物語『マッデン』が、Amazonプライムビデオで配信される予定だ。
物語には、あのアル・デービスも登場する。
アル・デービス
ジョン・マッデンをHCに採用したアル・デービスは、ジョン・マッデンより一枚上手で、NFL100年の歴史にのこる偉大なキャラクター第2位にランキングされている。
よそのチームで見捨てられたものたちを拾い集めてタフでミーンな強豪チームを作り上げた。

Coach – GM – Owner
Al Davis“Al Davis was probably the single greatest force that the NFL has ever had.” – Matt Millen
NFL100年の歴史に残るゲームチェンジャーとしても、ポール・ブラウン、ピート・ロゼールについで第3位にランクインしている。
なぜなら、こんな強面なルックスだけれど、彼は、NFL史上初の黒人およびラティーノ系のヘッドコーチ(それぞれアート・シェルとトニー・フローレス)と、女性初の最高経営責任者(エイミー・トラスク)を起用しているのだ。
みなさんは、最後に強いレイダースを観た記憶は残っているだろうか?
僕は正直、もう覚えていない。
たまにはさ、強いレイダースを観たいよね。
もうFAが当たり前になって、よそのチームからベテランをかき集めるのが、レイダースだけの特色では無くなったり、ヒットに厳しいルールになって、タフでミーンでなんて言ってられないのかもしれないけどさ。
まあでも、チームのファウンダーは、シンプルな言葉に凝縮してメッセージを残してるよね。
JUST WIN BABY!と…


