なにかと注目を集める第4週のタンパベイ・バッカニアーズとニューイングランド・ペイトリオッツの対戦。
しかし、感傷的な理由は、いったん忘れよう。
だってこのゲームは、究極のチェスマッチになるのだから。
Expectations for Brady & Gronk’s Return to New England
パス守備5位のペイトリオッツ
NFLトップ5に入る彼らのパスディフェンスは硬い。
しかも、アウトサイドのゾーンではQBのレイティングを40.8と最小に封じ込めている。
インターセプトは4本、許したTDはもちろんゼロ。
パスの成功率は55.5%。
ところが、インサイドのゾーンになると数字が大きく変わってくる。
パスの成功率は66.7%と10%以上も増加。
インターセプトは1本のみで、TDは3本も許している。
結果的にQBのレイティングも103.5にまで上昇。
グロンコウスキーの大好物
そんな弱みを見せるインサイドのゾーン。
そこを攻めるのに格好の人物が、バッカニアーズには存在する。
TE ロブ・グロンコウスキーは、2020年以来、パスレシーブの72.1%をインサイドのゾーンであげている。
しかも、稼いだ数字はTEのトップ10にランキングされる。
ペイトリオッツの苦手なエリアを、グロンコウスキーという重爆撃機が自由に飛び回ることになれば、フォックスボロはあっという間に火の海だ。
ベリチックはお見通し
ビル・ベリチックは、とっくにわかっているはずだ。
そんなことくらいは。
トム・ブレイディのことも、ロブ・グロンコウスキーのことも、選手としての彼らを地球上でいちばん知り抜いたお男。
そして、フットボール以外のことになんの関心も持たない男。
Head Coach
BILL BELICHICK“He’s just there for the game. Everything else, it just does not matter to him.” – Ryan Serhant
情報源: NFL 100 | NFL.com
彼は純粋に止めに来るだろう。
おそらく感傷のことなんか、その存在も忘れているはずだ。
彼はただ純粋に、自分たちの力を見つめ直し、相手の力を把握し、最善のプランを講じてくる。
彼は、トニー・ゴンザレスと対戦したとき、徹底的にリリースさせないというプランで結果を出した。
そして、ロブ・グロンコウスキーは、ウェイド・フィリップスが用いたトリプルカバーを打ち破って見せた。
NFL 100 BOWL
僕は密かに、このゲームをNFL 100 BOWLと名付けている。
NFL 100年のベストメンバーに選出された現役の選手とコーチが対戦するゲームなんて、そうそう見られない。
しかも100年の歴史の中でベストのQBとTEのデュオに、それを育てたコーチが立ちはだかるのだから。
センチメンタルな切り口だけで、このゲームを見てしまうのは、本当にもったいないことになるだろう。
でも、ひとつ気になることはある。
フォックスボロの愛国者達は、彼らをどんなふうに受け入れるのだろうか。
愛国者の軍服を脱ぎ捨て、海賊の旗をたなびかせる彼らを…
Hello from the other side. @TomBrady returns to New England this Sunday night.
🎵: @Adele pic.twitter.com/EmISjoZwrh
— Sunday Night Football on NBC (@SNFonNBC) September 28, 2021