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rwc2019 brave blossoms

ラグビーワールドカップ2019 日本の「GAMBATTE(頑張って)ラグビー」の強さを公式サイトが解説

シロウト目に見ていても、今の日本代表、ブレイブ・ブロッサムズが強いのはよくわかる。
しかし、シロウトであるから、どう強いと表現していいのか全くわからない。
数字だったら、みんなわかるよ!
というわけで、公式サイトでは、スタッツも含めて日本の強さを解説中。

GAMBATTE(頑張って)ラグビー

ついに、我らがブレイブ・ブロッサムズのスタイルにもニックネームがついたようだ。
その名も、GAMBATTE(頑張って)ラグビー。
フランスのシャンパン・ラグビーなんて洒落た名前じゃないけれど、働き者の彼らにはぴったりの、そして誇らしい名前のはずだ。

オランダのサッカーは「トータル・フットボール」と呼ばれたが、今の日本のラグビーは「gambatte(頑張って)ラグビー」である。少しでも遠くへ、少しでも強く。そして、頑強な壁に次々と突っ込んでいく―。

この哲学が第1、2戦を制して快調な日本を導いている。

彼らのラグビーは多彩だ。

情報源: 驚異の「gambatte(頑張って)ラグビー」

働き者のオールラウンダー

ラグビー・ワールドカップ公式ウェブサイトは、さまざまなデータを打ち出して大会を分析しているが、各チームが1次リーグ2試合を終えた時点で、日本が「とてつもないオールラウンダーのチームである」という数字が出ている。

高い技術、80分を通じてのハードワーク、そして鉄の規律。大会開幕を世界ランク1位で迎えたアイルランドを倒すなど、ティア2(世界のラグビー界でいう第2グループ)のチームとは思えない戦いぶりを見せている日本。

アイルランド戦では、見ている者を「オールブラックスが赤と白のジャージーを着てプレーしているよう」と思わせる場面すらあった。

情報源: 日本は攻守に優れた「オールラウンダー」

赤白のオールブラックスなんて表現は、行き過ぎなんじゃないのとは思うけど、この記事の言いたいことはよくわかる。
なんというか、攻め込まれても簡単にやられる姿をまだ見ていない。
うまく表現できないけれど、密集で相手ボールに絡みペナルティを得る、あるいは奪って盛りかえす。
とかく、高速な球出しが光るチームってオフェンシブな匂いがするけれど、攻守交代がルールで決まっていないラグビーでは、まずはボールを奪わないと攻撃できない。
だから、光速でフェイズを重ねていくその前に、しぶといディフェンスが存在しているのは当然だ。

サモア戦が終了した後、この記事を書いているけれど、この時点で日本チームのタックル数は2位だ。

ラグビーワールドカップ2019 スタッツ タックル チーム

さらに個人で見れば、トップ10に日本の選手が4人もランクインしている。

ラグビーワールドカップ2019 スタッツ タックル 個人

日本のお家芸ダブル・タックル「ニンジャ・ダブル」がどういうカウントになっているのかは把握していないけれど、この数だけ対戦相手が思うように進めていないということなのだろう。

攻撃の技術やスピードばかりが大きく報じられているが、4年前の南アフリカに次ぐこのジャイアントキリングの裏には、超人的なディフェンスがあった。

日本は試合開始から「タックルが命」とばかりにアイルランド攻撃陣に当たっていった。それが功を奏し、FWが自慢のチームに後半ほとんど仕事をさせなかった。チームとして今大会2番目に多い171のタックルをし、失敗は33回と高い成功率をたたき出していた。

情報源: タックルもすごかった日本

ペナルティーゴール断トツの日本

日本が圧倒的に1位なのがペナルティーゴール10という数字だ。
2位のフランスが5に過ぎないことを考えれば圧倒的だ。
その全てを任されたSO田村優は、結果的に得点ランキング堂々の第一位。

ラグビーワールドカップ2019 スタッツ 得点ランキング 個人

その理由は、日本のスピード攻撃ということになるのだろう。

日本は20秒間に7回パスを出し、3つのラックを形成している。尋常でない動きだ。「ラグビーの醍醐味はダイナミックな動き」という人には、日本の試合はうってつけだろう。多くのパスを回し、次々とラックをつくっていくことに関しては、この大会で日本の右に出るチームはない。

上のプレーで、アイルランドは日本のスピードについていけず、ペナルティーを犯してしまった。このスピードは他のチームにとっても脅威だろう。先ほどのラインアウトの例などを見ても、日本を相手にすると、思い通りの守備をさせてもらえないことがよく分かる。

情報源: 驚異の「gambatte(頑張って)ラグビー」

ちなみにトライ数も1位と同数ながら4トライで2位に松島幸太朗がつけている。
1位のモントーヤが20メーターで4トライなのを見ると、松島幸太朗が271メーターも獲得して4トライなのは、一瞬不公平を感じるけれど、フォワードとバックスでは走る場所の人口密度が、1cmの意味合いが変わってくる。
だから、そこは割り引いて考えるべきなんだろう。

くずれないディフェンスをしっかりと土台にしいて、先制されても焦らずにPGでペースをつくり、後半勝負でバックスが止めを刺す。
こんな展開が、GAMBATTE(頑張って)ラグビーのスタイルといえるだろうか。
だから、より攻撃的なチームが前半勝負でたたみかけようとするときに、どれだけ食らいついていけるかがポイントになるんだろうね。
スコットランドも含めてこの先の強豪国は誰もロースコアの後半勝負の展開に持ち込みたくないはずだ。
うっかりそんなものに付き合って新聞の一面を飾りたくはないはずだ。
前半、前がかりになる相手に、何か有効なカウンターで得点に結びつけていくことができれば、また次のステージに上がれるんだろうか…

頑張っては祈り

「頑張って」という言葉は、外国語に訳せないとよく言われる。
日本に暮らして長いドイツのお方が、「頑張って」を解説していのを目にしたことがある。
「あれは、彼らの祈りの言葉なんだよ。あなたに幸運を!そういう代わりに、頑張ってねと言うんだ。」
言われて、日本人の僕も納得した。
苦境に立ち尽くす人に、頑張って!の言葉しかかけられずに、これ以上何を頑張らせるんだと自己嫌悪に陥ることがあった。
あれは、彼に対する祈りだったのだと。
あなたに幸運を!などと言われるよりも、力のある笑顔で頑張ってね!と言われる方が日本人のDNAにはビンビンひびくはずだ。

だから、彼らに、ブレイブ・ブロッサムズに頑張って!を届けよう。
それは、肉体的にも精神的にもあらゆるものを犠牲にして、物理的に現実的に努力を重ねてきた彼らに、これ以上の努力を要求するわけではなく、あなたの努力が報われますように、どうか幸運が訪れますように、そんな祈りを込めて。

頑張って!ブレイブ・ブロッサムズ!

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