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Xリーグと「にわか」とNFL Films

今年大きくフォーマットが変わったXリーグ。
コレまで最大の目玉であったライスボウルでは、もう、人気と伝統のある学生の看板を借りることができない。
そんな彼らは、コレまでよりも、発信の努力をコツコツと続けている。

以前よりはきちんとハイライトが配信されるようになったし、何よりきちんとインタビューも公開されるようになった。

さらにMIC’D UPなんかも、やっちゃってる。

NFLのもろパクリだが、僕はこういうの賛成。
どんどんやった方がいい。

NFL Films

しかし、こうしてスポーツのメディア発信というものを考えると、あらためてNFL Filmsが、あの時代に設立されたことってすごいことだと思う。
YouTubeどころか、文字どおり全てフィルムでやらなければならない時代。
そんな時代に立ち上がったのだから。
そうしてすぐに、NFLの傘下におさめたピート・ロゼールの判断は、正しく英断だった。

ほんの数秒でナニカが始まって終わるフットボールのプレイ。
わけもわからず観ている人で、楽しめるのは何人いるだろう。
無論、スタジアムという現場にいれば引き込まれやすくもなる。
しかし、まずはスタジアムに来ない人たちに、なんらかの魅力を伝えなければならない。

彼らの独特の、あのEpicな映像は、どんな人でも惹きつけられる。
そのスポーツのファンとかどうとかは置いておいて。
その独自のスタイルを作り上げたセイボル親子の功績は本当に偉大だ。
彼らの作った映像のクオリティが低ければ、とてもじゃないがピート・ロゼールは、あの英断は下さなかったはずだ。

映像は「にわか」を惹きつける

力のある映像は、理屈を飛び越えて人を惹きつける。
映像に圧倒されていくうちに、その対象に興味を持つ。

今思えば、YouTubeなどない僕の小さい頃も、NFL Filmsの映像を確かに観ていた。
映画やテレビ番組の中に、シーズンハイライトとは違う、珍プレー好プレー集みたいなものだったはずだ。

そのスポーツの臨場感を感じるようになれば、それは立派にファンへの入り口になる。
そのスポーツをやったことがなくても、やる予定がなくても、好きになればいい。
人気スポーツほど、そのような人口に支えられているはずだ。
「にわか」を多く抱えることが、スポーツの人気のバロメーターと言えるはずだ。

日本の協会がYouTubeというコスパの良いインフラを活用して、このスポーツの余白の部分をどんどん発信していくのは大賛成だ。
プロ野球やサッカーのように、よくわかっていないのに、あーだこーだ言う「にわか」が増えていけば万々歳。
だからもし、普及しなければいけない側の人間に、「知ったかぶり」や「やったかぶり」で「にわか」を軽んじるようなものがいるときは、その存在こそを排除する必要があるんだろうね…

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