Sports / NFL

2022 第56回スーパーボウル 「アメリカ空軍75周年のフライオーバー」

第56回スーパーボウルのフライオーバーは、文字通りアメリカ空軍の現存する遺産によって執り行われた。
Heritage Flight flyoverと名付けられ、専用のエンブレムまで作成されたのは、今年、アメリカ空軍が正式に設立されて75周年を迎えるからだ。

P-51 マスタングを先頭に

アメリカ空軍が正式に設立された頃から、いやその前から現役でバリバリその名を轟かした名戦闘機。
Hall of Fameに先頭を譲って編隊を組むのは、絶賛サービス中の現役バリバリの皆様だ。

– P-51 Mustang from the Air Force Heritage Flight Foundation, Chino, California
– A-10 Thunderbolt from Davis-Monthan Air Force Base, Arizona
– F-16 Fighting Falcon from Shaw AFB, South Carolina
– F-22 Raptor from Joint Base Langley-Eustis, Virginia
– F-35 Lightning from Hill AFB, Utah

情報源: Air Force Heritage Flight flyover scheduled to support Super Bowl LVI in Los Angeles > Air Force > Article Display

国歌斉唱のサビもサビという絶妙のタイミングに、スタジアムの上空というピンポイントを通過するというのは、それだけで高い作戦能力が求められる。
そこに来て最高速度の異なる機体で一糸乱れぬ編隊を組むというのは、相当に高い技量が求められるはずだ。
何もP-51 マスタングというご老体だけに限った話ではなく、A-10なんて地上攻撃用の機体とF-22という最新鋭の空戦用の機体でも、相当な速度差があるはず。
きっと、すこぶる腕っこきのパイロットたちの集まりなのだろう。
しかも老若男女のダイバーシティTeamだ。

情報源: Air Force pilot Major Kristin ‘Beo’ Wolfe is on Cloud 9 in anticipation of Super Bowl LVI flyover – California Obituaries

そうしてこのオペレーションのためだけに作成されたエンブレムが、誇らしげだ。

2021年のフライオーバーも圧巻だった

B-52、B-1、B-2といういわばフラッグシップだけの編隊は、ウルトラ警備隊やサンダーバードの主要メカ発進シーンのようで、思わず高まってしまう。
しかし、どこぞの国の独裁者は、ピンポイントの時間と場所を飛行できる能力を持った彼らの存在に、別な意味で胸の高鳴りを抑えきれないだろう。
いつかその日が来るのではないかと…

設立75周年

アメリカ空軍が正式に設立されたのは1947年9月18日。
陸軍の航空軍が独立したものだ。
第二次世界大戦時には、陸軍や海軍と比べて地位が低かった。
その影響力を向上させるために、カーチス・ルメイが躍起になっていたなんて、元米国防長官ロバート・S・マクナマラがフォッグ・オブ・ウォーの中で回想していた…
ひと口に歴史というけれど、その中には、なかなかに重たい事実も含まれている。
今はこうしてフライオーバーを能天気に楽しめる日常を、素直に喜んでおけばいいんだろうね…

コメントを残す