フットボールの正しい技術を啓蒙するために、毎週、最高のお手本のプレイを披露した選手を表彰するNFL WAY TO PLAY。
2023シーズン DIVISIONAL ROUNDの受賞者となったのは、デトロイト・ライオンズ RT ペネイ・スウェル。
対象となったのは、軽快なプルアウトからの見事なブロック。
DIVISIONAL ROUND – PENEI SEWELL
Lions RT Penei Sewell earns the award this week.
情報源: NFL Way to Play | NFL Football Operations
196cm 152kgの巨体ながら、軽快なステップでプルアウトするとCBを文字通り弾き飛ばした。
全くヘルメットを使わない、手だけを使用したブロック。
まあ、突き飛ばしたと表現するのが正確かも知れない。
それで弾き飛ばされるCBは、たまったもんじゃない。
現役時はCBだったジェイソン・マコーティーは、同情気味にコメントしてる。
「CBというポジションは、小兵なんかぶっ潰してやろうと意気込む大男たちに脅かされ続けるポジションなんだ」
コンセンサス All-Pro
彼は、AP通信のみならず、Next Gen StatsのAll-Proにも選出されている。
モーターグレーダーのようにRB専用道路を整地する彼のブロックのおかげでライオンズのRBデュオは、NFLで初めての記録を達成することができた。
ペネイ・スウェルのサイドのランプレイでは、AWSの機械学習の予測値を137ヤードも上回る、リーグ2位の結果を残している。
もちろんパスプロテクションでも高い結果を出している。
Penei Sewell vs notable pass rushers this season 👀 pic.twitter.com/WM8DTn6z4X
— PFF (@PFF) January 3, 2024
NFC Championship Gameの49ersとの対戦でも、あのニック・ボーサにサックどころか、プレッシャーをかけることさえ許さなかった。
Nick Bosa generated a game-high 7 pressures and 2 sacks on 42 pass rushes (16.7% pressure rate), averaging a 2.27-second time to pressure.
— Next Gen Stats (@NextGenStats) January 29, 2024
Bosa did not generate a single pressure across 18 one-on-one matchups against Lions right tackle Penei Sewell.#DETvsSF | #FTTB
2021シーズン、ルーキーとして迎えた49ersとの開幕戦でも、彼はニック・ボーサにひとつのサックも許さなかった。
そう、彼は3年目の選手なのだ。
ブラッド・ホームズ & ダン・キャンベル Era
2021年は、このふたりが新しいライオンズの創生に着手したシーズンだ。
その最初のドラフトで指名されたのが、ペネイ・スウェルなのだ。
全体7位、スキルポジション以外では最高位で指名された彼は、期待に違わぬ活躍を見せ、もうすでにリーダーの振る舞いがよく似合う。
彼がチームを引っ張れるのは、ジャージに輝くキャプテンマークが理由というわけではなさそうだ。
チームが90周年を迎えた今年、ライオンズは、期待以上の飛躍を見せた。
その飛躍の土台となったのは、3年かけて、その道筋を整備してきたモーターグレーダーの働きだ。
しかし、フランチャイズ初のスーパーボウル出場には届かなかった。
どうやら、モーターグレーダーには、切り開かなきゃならない荒地が、まだ残されているようだ…