ユニコーンは伊達じゃない!
TEとしては、NFLドラフト史上最高の全体4位で指名された注目のカイル・ピッツ。
ユニコーン TEは60年以上破られることのなかったルーキーTEのレシービング記録を塗り替えようとしている。
現在のタイトルホルダーは、マイク・ディトカ。
そう、あのアイアン・マイクだ。
Kyle Pitts is the first rookie tight end to record 1️⃣0️⃣0️⃣0️⃣ receiving yards since Mike Ditka in 1961. pic.twitter.com/gs4CVul4Gj
— Atlanta Falcons (@AtlantaFalcons) January 2, 2022
ルーキー新記録のかかるカイル・ピッツ
フリオ・ジョーンズの持つルーキーによるレシービング記録を更新し、カイル・ピッツはアトランタ・ファルコンズ史上初めて1000ヤード以上のレシービングを記録したルーキーとなった。
さらに、60回以上のキャッチと900ヤード以上を記録したNFL史上初めてのルーキーTEでもある。
彼が今年初めて頭角を表したのは、奇しくもタイトエンドの日。
あちこちでチームの花形選手となっているTEのお歴々を押し退けて、最も輝きを放っていた。
Next Gen Statsによれば、彼はまっすぐGO!の垂直ルートにおいて、他のTEを寄せ付けない強さを持っている。
彼は、垂直ルートで他のTEの2倍のレセプション(10)を誇り、次に近いTEより103ヤード多くレセプションヤードを稼いでる。しかも、今週のゲームではWRの位置から4キャッチで113ヤードを稼いでる。これは、Next Gen Statsが始まって以来、タイトエンドとしては最高の記録だ。
情報源: NFL 2021 ユニコーン TE カイル・ピッツの頭角 | ALOG
今シーズン、ボルチモア・レイブンズの攻撃の目玉に格上げされたTE マーク・アンドリュース。
クロッシングルートにおいて抜群の強さを誇る彼とは、また別の生態系にいるTEということになる。
ルーキーながらPro Bowlに選出されたカイル・ピッツは、同じく選出されたマーク・アンドリュースとともにラスベガスのアレジアント・スタジアムに立つことになる。
偉大なゲームチェンジャー マイク・ディトカ
ルーキーTEのレシービング記録は、1961シーズンにマイク・ディトカが記録した1076ヤード。
きっかり60年を挟んで、カイル・ピッツは現在1018ヤード。
最終の第18週のゲームで58ヤード以上のレシービングが記録できれば、見事新記録達成ということになる。
しかし、こうして改めて見てみるとマイク・ディトカって凄かったんだと思い知らされる。
ディフェンスが今ほど進化していなかったとはいえ、オフェンスだって今ほどオープンアップされていない。
そんな時代にTEというポジションで、これほどのヤードを稼いで見せたのだ。
しかも今より少ないゲーム数で…
The position we know today would not exist without Iron Mike 💪#NationalTightEndsDay | @ChicagoBears pic.twitter.com/jU9MY4cz88
— NFL Films (@NFLFilms) October 21, 2019
レシーバーでもあるTEというポジションを初めて確立した選手。
アイアン・マイクはNFL100年のベストメンバーにも当然ながら名前を連ねており、NFL100年の偉大なゲームチェンジャーの一人としても挙げられている。
Tight End – Head Coach
MIKE DITKA“The tight end position is so much more recognized today then it was back then.” – Mike Ditka
情報源: NFL 100 | NFL.com
初めてフレックスの位置にセットすることを許されたアイアン・マイク。
そうして60年が過ぎ、今ではカイル・ピッツがワイドアウトでワンハンドキャッチを披露してる。
最も進化の著しい永遠のプロトタイプであるTEというポジションの時間の流れを一気に垣間見るようだ。
長いこと誰にも破られない偉大な記録というものは、いつの間にか日陰に追いやられ、それを成し遂げた偉大な誰かさんのことも忘れ去られてしまう。
だからこうして、新たにそれを破るものが登場することは、先人の偉大さを思い出すことにもつながる。
もしベーブ・ルースが生きていたら、大谷翔平の登場を、さぞや喜んだのではないだろうか。
もし僕が、National Tight End Dayのアイコンをデザインできる立場なら、髭とサングラスは必ず加えることだろう…
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