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NFL 2022 DIVISIONAL ROUND ベンガルズ史上初のチームとSnow Burrow

広いアメリカ大陸で、ホームフィールドアドバンテージを得ることはとても重要だ。
だから今シーズン、第17週のバッファロー・ビルズとシンシナティ・ベンガルズの対戦が中止となってしまったことにより、カンファレンスの順位が決定できない場合、中立地帯でプレイオフを行うことも決定されていたほどだ。
そうしてカンファレンス上位のバッファローは、雪まで用意して最大のアドバンテージで迎え撃った。
しかし、それは現在のクール・ジョーに新しい称号を与えるためのお膳立てに過ぎなかった。

Snow Burrow

https://twitter.com/espn/status/1617271663925633024?s=20&t=Fh2WtwdJak7rYwzunLsCDg

敵地にかかわらず、降りしきる雪にかかわらず、この日もジョー・バロウは素晴らしかった。
いや、むしろ、降雪という天候の方がベターなパフォーマンスを発揮できるのではないかと思うほどに…

2.5秒で投じられるパスにラッシュは届かず、思うポイントにデリバリーは遂げられていった。
たとえ崩れようとも、走りながら投げるジョー・バロウのPassing Scoreは、満点と言っていい99!

そうしてクイックに投じられた先には、YACの怪物 ジャマール・チェイスがいる。

TE ヘイデン・ハースト

しかし、厄介なのはターゲットを豊富に抱え込んでいることだ。
この日も、ジャマール・チェイスのヒッチスクリーンのフェイクから、ブロックをするように抜け出したTE ヘイデン・ハーストが鮮やかなTDを奪ってみせた。

複数のチームを渡り歩き、ようやく自分の居場所を見つけたという彼は、要所要所で本当にいい働きをしている。

さらにWRトリオの相乗効果。

#WearWhiteで臨んだドルフィンズとの対戦で、相乗効果を発揮して、それぞれのレシーバーが活躍していたのが印象深い。

こうしたオフェンスに対してブリッツは逆効果になる。
チーフスのパトリック・マホームズがブリッツを仕掛けられないことは有名だが、今シーズン、もっともブリッツをコールされなかったのは、ジョー・バロウだ。
この日、ビルズが最初に仕掛けたブリッツは完全な裏目となり、あっさりと先制TDを許してしまった。

https://twitter.com/NextGenStats/status/1617254575832207360?s=20&t=Fh2WtwdJak7rYwzunLsCDg

The OL

ベンガルズが昨シーズンまでと劇的に違うのは、OLが改善されていることだ。
昨シーズンも、ジョー・バロウは涼しい顔でプレイしていたが、フェイスマスクにめり込んだ芝生を取り除かなければならないのは、しょっちゅうだった。
しかし、この日、オレンジのヘルメットが雪に埋もれることはなかった。
さらにラインズはRB ジョー・ミクソンのルートも確保した。
この日、ジョー・ミクソンは、誰にも触られることなく85ヤードも走り抜けることができたのだ。

安定したラッシングはベンガルズの主導権を失わせることはなかった。
そうしてゲームはスコア以上にワンサイドで進んで行った。

スロットCB マイク・ヒルトン

長いパスがゲームプランだったのか、それともベンガルズのカバーがジョシュ・アレンにボールを持たせたのか、結果的にジョー・バロウが投じるよりも長くボールを持たされたジョシュ・アレンは、高いプレッシャーを浴びることになった。

僕がベンガルズのディフェンスを見るとき、1人の選手を気にかけている。
スロットCB マイク・ヒルトンだ。

情報源: Bengals-Chiefs: Why Mike Hilton Dominates Bengals’ Slot With A Gritty Joy

いわゆるNBなんだろうが、今ではスロットCBとも呼ばれている。
以前は控えのDBという感じがあったが、ここまでSBが増えてくれば、これは専門職としての一本目。
SともCBとも違う働きを要求される高度な専門職と言えるだろう。
しかも、彼はスロットCBとしてNFL最多のブリッツを誇る、さらなるエキスパートでもある。
彼がブリッツを仕掛けるとき、何かが起こる。
印象深いのは、昨シーズンのテネシー・タイタンズとのDivisional Roundの対戦だ。
彼は自身のブリッツからインターセプトを奪うという離れ技をやってのけた。
この日も、判定で覆ったがQBサックからファンブルを生み出している。

#LoveForDamar

この日、ゲーム内容としては盛り上がりに乏しかったビルズだが、それでもハイマーク・スタジアムが沸く瞬間があった。
ダマー・ハムリンがスクリーンに映った瞬間だ。

重篤な後遺症も見られず、無事に退院した彼は、自宅でリハビリを開始しているようだ。
彼が元気な姿で、しかも、この対戦にスタジアムに現れる。
この時点で、これほどの吉報は、ないはずだ。
比べることではないが、それはゲームの勝敗なんかより遥かに喜ばしいニュースだ。

情報源: Damar Hamlin’s appearance lifted spirits at Highmark Stadium

ベンガルズ史上初のチーム

こうしてSnow Burrow率いるチームは、ベンガルズ史上初のチームとなった。
ベンガルズがカンファレンスのChampionship Gameに2年連続で出場するのは初めてのことだ。
この勢いのまま、NFL史上3番目のチームとなってベンガルズに#VLTを初めてもたらすことができるだろうか。
だが、その前にまずは再戦となったチーフスを倒さねばならない。

現在のランキングがどうであろうと、昨年の対決も勝率予測2.7%からのカムバック勝利。
Next Gen Stats史上3番目の大逆転劇をなんとかモノにした結果だった。
しかし彼らは、31年もの間プレイオフで勝てないという強烈な封印を破って来たチーム。
それに、ジョー・バロウは昨年のスーパーボウルのラストプレイ、2.5秒のリリースでは間に合わなかった、2.2秒のパスラッシュを忘れてはいないだろう。
コンマ数秒ですり抜けてしまった忘れ物を取りに行かなければならないはずだ
寅年のシーズンは、まだ終わっていないと、誰か、シンシナティの人たちに伝えてくれないだろうか…

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