ニューヨーク・ジェッツが新ユニフォームを発表。
昨シーズン、スローバックのユニフォームとして発表したレガシー・ホワイトを含むレガシーコレクションをフルラインアップさせることになった。
それは、あのロゴが正式に帰還を果たすことを意味する。
僕はこれまで、あのロゴがプロのデザイナーの作品ではないことを知らなかった。
あのロゴをデザインしたのは、大学でグラフィックアートの単位を落っことした、球団職員だったのだ。
All Combinations Of The NY Jets’ New Permanent Uniforms
The modernized Sack Exchange Logo
New York Jets | Uniforms and Logo
正確に言えば、あの頃のユニフォームがまるまる再現されるわけではない。
グリーンは、The Gotham Greenにアップデートされているし、ヘルメットはメタリック仕上げ。
そして、あのロゴも、プロの手によって補正されている。
そもそもが、あのロゴは、プロの手によってデザインされたものではないのだ。
The History Behind the New York Jets Logo
誰が、どのようにそれをデザインしたのか、そのストーリーをジェッツが公開している。
そのデザインを作成した、当のJim Ponsという人物は、相当にユニークな経歴を持っている。
ガレージバンドでモンスターヒットを飛ばし、世界中も演奏して回った。
業界に10年もいた彼は、ロックンロールの世界から足を洗うことを決断する。
Pons: “Paul, you and the Beatles are the reason for my being in the music business, the reason for our success, the reason for our lives.
“Paul McCartney: “That’s all good, Jim, but I’d like to know the chords for ‘Happy Together’.”
The History Behind How the Jets Logo Cam to Life
雑用係としてジェッツに採用された彼の最初の仕事は、週に1度、スーパーボウルトロフィーを磨くことと、ジョー・ネーマスの熱心なファンにポスターを郵送することだった。
そこからイクイップメントマネージャーのアシスタントに手を挙げると、チームの映像フィルムの撮影も任されるようになる。
チームのロゴ変更の噂を聞きつけた彼は、誰に依頼されたわけでもなく、そのデザインに手をつけた。
彼は、大学でグラフィックアートの授業を受けていたのだ。
その単位は、落っことしてしまったが…
そんな彼のデザインが人々に愛され、時代を超えて復活を熱望されるようになるなんて不思議なものだ。
Jim Pons自身も、そのことにピンと来ていないようだ。
だが、カンザスシティ・チーフスのロゴも、創設者ラマー・ハント自身が、紙ナプキンにスケッチしたものであり、KGファイターズの以前のロゴは伊角富三元監督の手書きによるものだと聞いたこともある。
人々に愛されるデザインとは、必ずしもスキルに裏打ちされたものではないのかもしれない。
しかし、Jim Ponsのアプローチを聞くと、それはまるでプロのデザイナーのようだ。
余分な要素を取り除き、オリジナルのフォントを作成して、ジェット機の要素を盛り込む。
そして、仕上がりはシンプルだ。
音楽も独学で始め、映像も独学でフィルムを回し始め、出来そうだからとロゴのデザインに手をつける。
彼こそはマルチクリエイターであり、OLD SCHOOLに表現すれば、才人と呼ばれるべき人物なのだろう。
New York Sack Exchange Era
New York Sack Exchangeと名付けられた由来は、1981年にジェッツのフロントが66サックを記録したからだ。
New York Stock Exchange、そう、ニューヨーク証券取引所にあやかって。
この時代のジェッツは、なにか心惹かれるチームだった。
正直なところ、とりわけ目を引くようなデザインでもないスローバックのユニフォームにココロがときめくのは、それを着用していた選手たちがインプレッシブだったからだ。
ジョー・クレッコ、マーティ・ライオンズ、マーク・ガスティーノ、フリーマン・マクニール、ウェスリー・ウォーカー、アル・トゥーン…
あのころ、僕に強烈な印象を残した面々は、みんなリング・オブ・オナーになっているのか。
NFL 2023 NY ジェッツのスローバックユニフォームが懐かしすぎる理由 | ALOG
New York Sack Exchangeとやたらと強調するけれど、今のジェッツは、そんなにサック数を稼いでないじゃないかという指摘は、ごもっとも。
ただし、昨シーズン、ジェッツの守備はNFL第3位のスタッツを記録している。
そしてブービーの攻撃が、それを全て台無しにしているのだ。
だが、致し方ない。
鳴物入りで加入した強い銘柄が、まさか第1週で取引停止になってしまうとは…
だから、アーロン・ロジャースがシーズン通してヘルシーであれば、守備が昨年並みの力を発揮すれば、今シーズンのNew York Exchangeは、最高値を更新する可能性は、十分にあるはずだ。
もちろん投資にリスクは、つきもの。
ALL INするかどうかの判断は、どうぞ自己責任でお願いいたします。