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NFL 2024 ワシントンで何か素敵なことが始まった?

第3週のワシントン・コマンダースとシンシナティ・ベンガルズの対戦は、誰にも予想できない結果となった。
すっかりアップセット慣れした僕らにも、それは衝撃だった。
結果よりも驚かされたのは、その内容だ。

パス成功率91.3%

NFLで、わずかスタート3試合目のQBが、91.3%の成功率を叩き出した。
つまり、23回投じたパスのうち失敗したのは、わずかに2回。
それは、いずれもディープへのパスだった。
つまり、ショート、ミドルのパスは100%成功しているということだ。
当然ながら、これはルーキーQBの新記録。

CPOE +20.8%

では、ベンガルズの守備陣がザルだったのかといえば、そうではない。
彼は、ジェイデン・ダニエルズは、AWSの機械学習が弾き出した成功確率の予測を20%以上も超越した。
その極めつけは、このTDパスだろう。

しぶとく追撃してくる現在のジョー・クール・バロウを突き放す、絶好のタイミングで放たれたTDパスの成功する確率は、わずかに10.3%。
今シーズン、ここまでで、もっとも成功の困難なパスだったのだ。
しかも、コマンダース史上、最も困難なパスでもある。

2週連続のゼロ

好調なオフェンスは、パントもターンオーバーもゼロ!
しかも、2週連続でだ。

スーパーボウルが始まって以来、こんなことは初めてのことだ。

刺激を受けたのか、対戦相手のベンガルズも、この日は同じようにゼロ・ゼロを記録。
そう、このゲームにおいて、パントとターンオーバーは、一度もなかった。
そんなの、1940年以来のことらしい。

この日、パンターのスタッツは、またもホットドッグの本数しか記載されなかったのだろうか…

LSU&ハイズマン

刺激しあうのは当然だろう。
ジェイデン・ダニエルズも、ジョー・クール・バロウも、ともにLSUの卒業生。
そして、ともにハイズマン賞を受賞している。
先輩として、負けるわけにはいかない。
それにジョー・クール・バロウだって、まだ27歳だ。
世代交代なんて歳じゃない。

ただ、彼の姿を、会話の様子を見ると、何かあたたかさを感じる。
ともにドラフト全体1位と2位で指名されたもの同士。
彼らにしかわからない重圧があるはずだ。
それを乗り越えてグッドスタートを切った後輩の姿を、ジョー・クール・バロウは、あたたかく祝福しているのだろう。
ここにおいては、彼には、クールというニックネームは似つかわしくない…

初めてのTDパスはOLに

ジェイデン・ダニエルズは、もうひとつ、史上初のことを記録した。
彼はこの日、NFLでの初めてのTDパスを記録した。
そのパスを受け取ったのは、トレント・スコット。
そう彼は、れっきとしたオフェンスライン。

ルーキーQBが最初のTDパスをオフェンスラインに投じたのは、史上初めてのことなのだ。

まだまだ、ホンモノなのか、ワンゲームワンダーなのかの見分けはつかない。
しかし、昨シーズンのヒューストン・テキサンズのC・J・ストラウドの例もある。
ここからググッと上り詰めていく可能性も十分にある。
それに初めてのマンデーナイトで、対戦相手が先輩ハイズマンで、これだけの初めて尽くしを披露するなんて、ナニカ持っているんじゃないだろうか…
そう、ワシントンD.C.で何か素敵なことが始まったのだ。

Hail to the…

最後に余談をひとつだけ。
僕の最初のアイドルは、ジョン・リギンスだった。

1982 WASHINGTON REDSKINS “In my heart, in my mind, even back as a kid this was America’s team.” – Dale Earnhardt Jr.

NFL 100 | NFL.com

プレイも当然ながら、彼らの身につけたユニフォームとロゴ、そして勇猛なニックネームに惹かれたのだ。
そこには、他の誰も真似のできないオリジナリティと気高さを感じられた。

2020のNFLで最もショッキングだったこと。 それは、ついにワシントン・レッドスキンズが、その伝統ある勇猛なロゴと名前を剥奪されたことだ。

NFL 2021 ワシントン・フットボールチーム 「ブランディングの長き旅」 | ALOG

しかし、当のネイティブ・アメリカンが不快に感じているのなら、チーム名の変更もやむなしと思っていた。
だが、彼らから、その復活を望む声が出ているようだ。

そうなの?
もちろん、ネイティブ・アメリカンの100%ではない。
でも、90%だぜ!
結局、当のネイティブ・アメリカンの声よりも、行き過ぎたリベラルを発揮する、どこかの企業の一声で、あの勇猛で気高いロゴは失われてしまったのだろう。
であれば、なんとか復活を果たせないものだろうか。
スローバックなんかでお茶を濁さず、プライマリーとして。
そのときこそ、僕にとって本当にワシントンD.C.で何か素敵なことが始まることになるのだが…

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