それぞれのカンファレンスで世代間闘争を勝ち抜いてきた2チームが、それぞれの世代の代表として激突するスーパーボウルまで、あと数日。
そんな中、NFLは、Super Bowl史上最も衝撃的な敗戦TOP10を公開。
ランキングは、不動のメンバーが占めてはいるが、新顔も登場し、変化も見られる。
ランキングには、その衝撃的な敗戦を味あわされたチームが表示してある。
第10位 1988 BENGALS
今にして思えば、残り時間3分10秒なんて、まだまだ「ふた山」もありそうな長い時間だけれど、ラストミニッツの逆転劇に不慣れな僕らには、ジョー・モンタナの冷静さは衝撃だった。
「神様とは言わないが、少なくとも人間との中間にいる存在」と対戦相手に呟かせたパフォーマンスはすごかった。
第9位 1968 COLTS
これも必ずランクインするゲーム。
ブロードウェイ・ジョーが一生食いっぱぐれることがなくなったゲームだ。
当時を知らない僕には、イマイチ感覚が’しっくりこないが、相当のアップセットだったんだろうね。
ハイライトを見る限り、勝負所での3つのインターセプトを生んだ守備が、ロースコアゲームに持ち込ませた立役者なのかもしれない。
第8位 2001 RAMS
今年という立ち位置で見ると興味深い。
ブレッドソーの怪我でシーズン途中からスターターになったブレイディが、王朝の礎を築いたゲームだ。
怪我の治ったブレッドソーをどうしてスターターに戻さないのか不思議だった。
しかし今にして思えば、ラストミニッツのFGをお膳立てするための冷静なドライブに、現在の片鱗が感じられる。
これのB面として、今年のゲームは進むことになるのだろうか?
第7位 1978 COWBOYS
これもゲーム内容はよくわかないが、あの史上最大の落球のシーンは、腐るほど見たことがある。
エンドゾーンで、どフリーになっていたTEジャッキー・スミスの大落球。
その後の人生にも大きく影を落としそうなあのプレイ。
ご本人は、癒されることはあったのだろうか…
第6位 1969-1976 VIKINGS
BILLSと並んで4回出場して4回とも敗戦の憂き目にあっているVIKINGS。
カンファレンスを制した喜びなんてどこかに消え失せて、Super Bowlに負けた苦味しか残らないのだろうか?
スポットライトが強くなるほど、影は濃くなってしまうのだろうが…
第5位 1999 TITANS
ミラクルで乗りに乗っていたTITANSだが、シンデレラも羨むほどのカート・ワーナーのサクセスストーリーをどんでん返しするまでには至らなかった。
もっとも、その差は1ヤードに過ぎないのだけれど…
第4位 2007 PATRIOTS
個人的にはSuper Bowl史上最大のアップセットだったと思ってる。
ただし、予兆はあった。
レギュラーシーズンの最終週で対戦した両チームだが、このゲームで、突如イーライが覚醒したのだ。
それまでポーッとしてだけのイーライが、このゲームですごいパフォーマンスを見せたのだ。
だからといって、タイリーのヘルメットキャッチや、それを投じたイーライのスクランブルなんて、あんなの予想できるはずもないけれど。
兎にも角にも、PATIROTSのパーフェクトシーズンの夢はイーライというジョーカーにさえぎられることとなった。
トランプでよくある、一番強いカードではないくせに、一番強いカードを唯一葬れるカードは、NFLにおいてはイーライ率いるGIANTSだったのだ。
第3位 1990 BILLS
ワイドライト!
こうしたランキングで不動の第1位だったが、ついにランクを下げたようだ。
しかし、この年から始まるスーパーボウル4連敗という記録は、なかなか破られることはないだろう。
それは、そもそも、そこまで連続してSuper Bowlに出場できるチームが現れることはないだろうという意味でだ。
しかし、あれほど爆発力を誇ったK gunを、ローレンス・テイラーをエッジに配した2-4で封じ込んだのはディフェンスコーディネーターのベリチックだった。
そうしてみれば、ベリチックという存在は、本当に長いことSuper Bowlの歴史に止まっていることになる。
第2位 2016 FALCONS
こうしたランキングでは初登場だろうか。
しかし、前半あれだけリードしておきながらOTに持ち込まれた末の敗戦はdevastating以外の何物でもないだろうね。
第1位 2014 SEAHAWKS
個人的には、このゲームが最大の衝撃だった。
ゴール前1ヤードまで進み、まだ複数プレイできるほどの時間を持っていたSEAHAWKSを、当時無名のマルコム・バトラーがJust One Playでぶっとばした。
カバーも何も、ボールをギルことしか考えていなかったオール・オア・ナッシング のワンプレイがSEAHAWKSに連覇を許さなかった。
OH NO!と叫びヘッドセットを投げ捨てるピート・キャロルの姿がせつない。
その後、なぜ投げたのかというプレイコール批判も、しばらく続いてたよね。
衝撃的な幕切れは、好ゲームの証。
今年も、新たにランキング入りするようなエンディングを期待してしまう。
節目でのRAMSとの対戦という因縁めいたものが、王家の交代を示唆していることになのかなぁ…
とりあえず前日譚として、オール・オア・ナッシングのシーズン2をチェックしておこう。
オール・オア・ナッシング~ロサンゼルス・ラムズの軌跡~ (字幕版)