Sports / football

Xリーグ版「YOUは何しに日本へ?」と全日本選抜チーム

以前よりも発信の努力を続けているXリーグ。
彼らのYouTubeチャンネルで、Xリーグ版「YOUは何しに日本へ?」が配信される。
そう、日本に来ている外国人選手にスポットライトを当てるのだ。

PLAYING FOR SUSHI

「UCLAのスターターだったQBが来るらしいぜ!」
ひと騒ぎになったケビン・クラフトの登場以降、有力なガイジン選手の在籍は、もはや当たり前になってしまった。
MLBから日本プロ野球に来るのとはワケが違う。
NFLに続く華やかな世界にいた彼らが、どうして極東のTV中継もないようなリーグにやって来たのか?

ホストを務めるのは、バイロン・ビーティー・ジュニア
その引退に対戦チームの全てが祝杯をあげたであろう、獰猛で厄介な選手。
しかし、フィールドを離れた彼の語り口は穏やかだ。
エピソード0では彼自身のストーリーが語られる。
そして次回以降は、ゲストにガイジン選手を迎えて対談形式で進行するようだ。

全日本選抜チームの意味

彼の話を聴きながら、ようやく、全日本選抜チームの、JAPAN U.S. DREAM BOWLの意味が自分なりに腹に落ちたような気がする。

情報源: 「JAPAN U.S. DREAM BOWL」開催が決定 米国大学選抜と来年1月22日に国立競技場で対戦 | Xリーグ 公式サイト

ラグビーでは、国籍を持たない選手のナショナルチームへの参加を認めている。
そのルールのもとにテストマッチを行い、ワールドカップを開催している。
でも、なぜ、そのようなルールの確立していないフットボールにおいてガイジン選手を含めた全日本選抜チームを作る意味があるのか?
発表以降、ずっとそのことが腑に落ちていなかった。

しかし、これは、文字通り日本のトップリーグの力をプレゼンテーションする場なのだと気がついた。
この選抜に選ばれるような選手たちが、しのぎを削る戦いを繰り広げているリーグ。
そのリーグの力が証明できれば、日本フットボールの現在地を知らしめることができるかも知れない。

ひと頃と違い、もう一人二人のガイジンではゲームを決定することができないほどに、リーグ全体のレベルは上がっている。
スターターQBが、全てガイジンでもない。
そのレベルの向上を推し量るのに、アイビーリーグの選抜チームというのは最適かも知れない。
その実力というよりも、対戦の歴史があるからだ。
昭和天皇が崩御されて間も無く開催された第1回から8年開催されたアイビーボウル
結局、パワーで押し切られた記憶しかないけれど、フットボールも変わった現在、どのような結果になるのか、懐かしくもあり楽しみでもある。

さらに今回は、国立競技場での開催となる。
ようやく、あの薄暗い水道橋を離れて、青空の下でフットボールを観ることが出来る。
寒い季節に寒いスタンドでフットボールを観戦するのは、味わい深いものだよね。

残念なのは、テレビ中継が日テレG+のみだというところだ。
日本フットボールのレベルは間違いなく向上しているが、裾野は一向に広がらない。
先っぽが尖っただけの細い鉛筆構造だ。
せっかくのALL JAPANを冠するチームの試合が、限られた少ない人数しか視聴できないというのは残念でならない。
もちろん好きな人は観るだろう。
しかし、それ以外の人を巻き込んでいくのが普及活動のはずだ。
かつてNHKの衛星放送が開始されたとき、全く縁のなかった離島の人たちがNFLのファンになったという話もある。
わかっている人たちを相手にマネタイズに精を出すのは構わない。
しかし、わかっていない人たちを、どう巻き込んでいくのか?。
ここが改善されなければ、普及なんて、それこそDREAMで終わってしまうよね…

コメントを残す