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2020 第54回スーパーボウル「プロボウラーTE対決のNational Tight End BOWL」

2020 第54回スーパーボウル「プロボウラーTE対決のNational Tight End BOWL」

チーフスにはトラビス・ケルシーがいる。
49ersにはジョージ・キトルがいる。
そう、今回は、オールプロに選出されたプロボウラーTE同士の対決なのだ。
2019年は、「タイトエンドの日」が公式に制定された記念すべきシーズン。
その締めくくりのスーパーボウルで、この二人が顔を合わせるのならば、National Tight End BOWLと名付けようじゃないか。

National Tight End Dayとは

2019年の今年、NFLが10月最後の日曜日を「タイトエンドの日」と命名した。
いかにフットボールが浸透しているお国柄とはいえ、ポジションの日が制定されるのは初めてのこと。
逆に言えば、いかにアメリカといえども、理解されているとは言い難いポジションだからかもしれない。

It’s just a great day to recognize a position that maybe doesn’t get enough love. You have tight ends all over the league that are major contributors to their teams, but might not shine in the spotlight. Being able to give ‘National Tight End Day’ its recognition. Being able to recognize greats.

情報源: George Kittle and the Evolution of ‘National Tight End Day’

ジョーカーを敬愛するというジョージ・キトルの陽性のキャラクターのノリでここまで盛り上がったのだろうが、TEという働き者の貢献にきちんとスポットライトが当たっているとはいえない現状への、彼のTEというポジションへの愛情が感じられる。
ロゴは、ロブ・グロンコウスキーがスパイクする姿にもとづいたもの。

28分間だけの新記録

2018シーズン、トラビス・ケルシーは1,336ヤードのTEの1シーズンのレシービングヤード記録を樹立した。
しかし、わずか28分後、ジョージ・キトルが新たに記録を更新する。
わずか41ヤード差の1,377ヤードで。

2年というスパンで見れば歴代TOP2であるふたりのヤード数は、やっぱりとっても近い。

では、今回のスーパーボウルで多くのパスを稼いだ方が勝ちなのか?
と言われればそうとは言えない。
純粋なレシーバーではない、タイトエンドというポジションの重要な貢献は他にもあるからだ。
特に今回の対戦では、ラン守備26位のチーフス対ラン攻撃2位の49ersという図式がある。
であれば、49ersがラン攻撃を続けられるほど、パスを投げなくてすむほど、49ersが優位にゲームプラン通りに試合をコントロールしているはずだ。
その場合、ジョージ・キトルが画面にクローズアップされることはないだろう。
ただ、ボールキャリアのちょいと先に素晴らしいブロックを決めている誰かさんの後ろ姿が見えるはずだ。

逆にチーフスが優位に試合をコントロールしているとしたら、トラビス・ケルシーが何度もクローズアップされているだろう。
パス守備1位の49ersをパス攻撃5位のチーフスが打ち破らなければならないのだから。
そして、トラビス・ケルシーのワイルドキャット起用のようなスペシャルなものにまたお目にかかれるかもしれない。

It’s a national holiday!

ゲームが終わったとき、そう叫びながら喜びを爆発させているのはどちらになるのだろうか。
もっともそれは、自らの活躍などではなく、チームの勝利そのものへの喜びであるはずだ。
だって彼らは、Tight Endという人種なのだから…

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