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NFL 2022 新記録を達成したデトロイト・ライオンズ

第3週、ミネソタ・バイキングスのホームでの対戦で、デトロイト・ライオンズは、見事にNFL新記録を樹立した。
昨シーズンから続く毎Q連続TDは17となり、今シーズン開幕から11Q連続TDの堂々たる記録。
しかし、12Qにそれが途切れてしまうと、もたらされたのは敗戦だった。

開幕以来11Q連続TD

これまでの記録保持者は、1920年のバッファロー・オール・アメリカンズと1998 年の49ersだったようだ。

昨シーズンのことを思えば、なかなか破られることのなかったこの記録をデトロイト・ライオンズが破ってみせたというのは、本当に感慨深い。
新任OC ベン・ジョンソンのもたらした劇的な効果なのだろう。

RB ジャマール・ウィリアムズ

この日、2TDのジャマール・ウィリアムズ。
ディアンドレ・スイフトが負傷で出場が限定される中、いつもよりボールを持たされる機会が増えた。
そうして、いつも通りの結果を見せてくれた。

レッドゾーンでは、というより相手ゴールライン間際でボールを託される、ある種のスペシャリストは、期待を裏切ることがない。
ここまで4TDは、ニック・チャブと並んでNFLトップだ。
そしてフランチャイズの歴史にもしっかりと名前を刻み込んだ。

TE T.J. ホッケンソン

怪我で出場が微妙だったT.J. ホッケンソンも無事に出場して、今シーズン初TDをあげた。

ダラス・クラークも卒業生である、好TEを輩出するTEUのひとつ、アイオワ大学出身。
そして、ダラス・クラークと同じように、カレッジの最優秀TEに贈られるジョン・マッケイ賞を受賞している。
1巡全体8位でドラフト指名された逸材だ。
今シーズン、ラン攻撃が好調なライオンズであれば、結果としてTEが活躍する場面も増えていくはずだ。

4th downの後悔

ライオンズが握っていたゲームの主導権を手放した瞬間は、誰もが指摘するあの4th downの選択だろう。
結果的にFGも失敗してしまったとはいえ、もし成功していてもリードは6点に過ぎない。
ワンポゼッションであっさりひっくり返る点差では、掛け捨ての保険にもなりゃしない。

ここまで、ダン・キャンベルは、ことごとく4th downを勝負してきた。

そして、その結果が、TDに結びついてきたというのに…

がんがんギャンブルするイメージ通りに、ダン・キャンベルはNFLのギャンブル記録を持っている。

The Lions led the NFL with 41 fourth-down attempts in their first season under Campbell in 2021, converting 21. Both marks were NFL records.

情報源: Detroit Lions HC Dan Campbell regrets not going for one more fourth down

だからこそ、ダン・キャンベルはこの選択を、ひどく後悔しているようだ。

“I frickin regret my decision there at the end. I should have gone for it on fourth down,” Campbell said. “I told the team that.”

情報源: Detroit Lions HC Dan Campbell regrets not going for one more fourth down

普段なら当たり前にするであろう選択を間違えてしまう。
リードされていれば選択の余地はないのだが、リードしている方となれば、そこに選択が生まれてくる。
そしてそのリードが僅差であれば、選択ミスは逆転されることに直結する。
勝ち慣れていないことが、こうした選択に揺らぎを与えてしまうという事なのだろうか。

あのままGO!していれば、TDにつながって12Q連続TDと記録も継続し、勝利も手に入れることができたかもしれない。
結果からいえば、この日ライオンズに守り勝つ選択肢はなかったはずだ。

トレイシー・ウォーカー3世の負傷退場

2人目のベイビーが誕生したばかりのトレイシー・ウォーカー3世。
さぞや張り切っていたことだろう。
しかし、早々に負傷すると、2度とゲームに帰ってこなかった。

そして最後に奪われた逆転TDがこれだ。


情報源: NGS Animated Play Diagram | NFL Next Gen Stats

やられた!というよりも、SとCBの責任が曖昧なまま、フワッと通されてしまったように見える。
もし、トレイシー・ウォーカー3世が退場していなければ、こんなミス・コミュニケーションは起きなかったんじゃないだろうか。

さらにその怪我は、アキレス腱がらみの負傷ともいわれており長引く可能性が高い。
文字通り、守備の要を失うとなれば、せっかく攻撃の上向いてきたライオンズが、このゲームのように守りきれずに敗戦を喫するという場面が増えてしまうのかもしれない。
OK!じゃあ、攻め切ろうぜ!
といっても、オフェンスのキーパーソンたちが完全にヘルシーだとはいえない。

このまま去年のように惜しいゲームを落とし続けるのか、あるいは踏みとどまるのか。
ここからがチームとしての底力を試される局面なのだろう。
しかし、新しいチームの力を見せつけるには、もってこいの状況だと理解するのはポジティブすぎるだろうか…

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