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NFL 2022 パーフェクトシーズン50周年のドルフィンズもスーパー?

Dolphins are SUPER!
というには気が早いかもしれないが、彼らはAFC唯一の全勝チームとなった。
昨シーズン、9勝8敗で地区3位に過ぎなかったチームがだ。
彼らは、3rd & 22も勝率予測わずか2%もものともせずに堂々の開幕3連勝中だ。

活躍する選手たちの中でインプレッシブなのは二組のデュオ。

チーター & ペンギン

イルカの群れに紛れ込んだチーターとペンギンがフィールドを蹂躙している。
第2週に対戦したボルチモア・レイブンズのDBは、1試合で6,131ヤードも走らされたことになる。

WR ジェイレン・ワドル

チャートを見ると、ジェイレン・ワドルが昨年よりさらに飛躍しているのがよくわかる。

2021年のドラフトで1巡全体6位で指名されたジェイレン・ワドルは、そのルーキーシーズンに期待を裏切らない活躍を見せた。
104キャッチを記録してNFLのルーキー記録を打ち立てたのだ。

しかし、昨シーズン、20ヤード以上のパスは、わずか4本しかキャッチすることができなかった。

ワドルが2年目に飛躍するためには、そのスピードをフィールドストレッチャーとして活用する必要がある。

情報源: 「ジェイレン・ワドルはボールを持つとタイリーク・ヒルのよう」とドルフィンズコーチ | NFL JAPAN.COM

そういっていたのは新任のWRコーチ、あのウェス・ウェルカー
名選手は名コーチでもあったようで、ジェイレン・ワドルは、早速フィールドストレッチャーに変貌している。

そして3rd & 22だ。
第3週のバッファロー・ビルズ戦で迎えた困難なシチュエーションも、世界最速のペンギンがぶち抜いて見せた。

2 high safetyにはポストだぜ!とはいうものの、鮮やかすぎる45ヤードのゲインは、チームの勝率を33%から55%にまで一気に引き上げた。
今後、マイアミには、ますますペンギンが増殖していくに違いない。

WR タイリーク・ヒル

そして、タイリーク・ヒルのようになれると言われるジェイレン・ワドルのもとに、本物のタイリーク・ヒルがやってくることになった。

どうしてカンザスシティ・チーフスが彼を手放したのかを理解していないが、どこからでも一発の脅威を与えることができるWRの加入は、飛び道具のなかったドルフィンズにとっては願ってもない補強だった。
しかも、ジェイレン・ワドルの急激な成長で、今ではタイリーク・ヒル2人をいっぺんにラインアップさせているようなものだ。

そうして2人は、300ヤード以上のレシービングを記録し、仲良くランキングの2位と3位になっている。

PLAYER NAME

TEAM

POS

REC

YDS

TD

Stefon Diggs

BUF

WR

27

344

4

Jaylen Waddle

MIA

WR

19

342

3

Tyreek Hill

MIA

WR

21

317

2

A.J. Brown

PHI

WR

20

309

1

Courtland Sutton

DEN

WR

19

291

0

Cooper Kupp

LAR

WR

28

280

3

Chris Olave

NO

WR

17

268

0

Christian Kirk

JAX

WR

18

267

3

Amon-Ra St. Brown

DET

WR

23

253

3

スーパーボウル誕生以降、開幕3試合でそれぞれ300ヤードのレシーブを記録した、記念すべき2組目のデュオとなった。

QB トゥア・タゴヴァイロア

そうしてロングレンジのウェポンを手に入れたQB トゥア・タゴヴァイロアは、キャリアハイのパフォーマンスを見せている。
しかも、しぶとさも身につけながら…

従来のパサーレイティングによるランキングでも117.8と2位につけ、新しい指標Passing Scoreでも第2週時点で第7位
パッシングヤードも925ヤードとバッファロー・ビルズのジョシュ・アレンに次いでNFL第2位。
2020年に1巡目全体5位でドラフト指名された大器が、いよいよその片鱗を見せ始めたということなのだろう。

ヤング S デュオ

もう1組のデュオは、若きセーフティーのデュオ。
しかも、この2人は、今シーズンの最速サック記録の1位と2位を占めている。

RK

PLAYER

TEAM

POS

TIME (SECS)

WK

1

Brandon Jones

MIA

SS

2.13

1

2

Jevon Holland

MIA

FS

2.17

3

3

Dre’Mont Jones

DEN

DE

2.24

2

4

Nick Bosa

SF

DE

2.3

3

5

Jadeveon Clowney

CLE

DE

2.5

2

6

Bobby Wagner

LAR

MLB

2.54

2

7

L’Jarius Sneed

KC

CB

2.57

3

8

Maxx Crosby

LV

DE

2.6

3

9

Arthur Maulet

PIT

CB

2.64

1

10

Jeffery Simmons

TEN

DT

2.64

1

2人のSがこの記録を持っているところが、いかにもドルフィンズらしい。
ドルフィンズといえば、セーフティーブリッツ。
第一線に並んだ2人のSが躊躇なくブリッツする様は、ドルフィンズのディフェンスの華だ。

2021シーズン、ボルチモア・レイブンズ相手に起こしたアップセットの原動力は、Next Gen Stats 始まって以来最多のDBのブリッツ。

マイアミ・ドルフィンズとボルチモア・レイブンズの対戦で始まったNFL 第10週。 それは、前週の流れに乗ったようにビッグアップセットで口火を切った。 ドルフィンズが降らせたのは、セーフティーブリッツの雨だった。

情報源: NFL 2021 ドルフィンズがブリッツの雨でアップセット | ALOG

今シーズンの対戦でもドルフィンズは躊躇なくブリッツの雨を降らせた。

ところが、織り込み済みだったラマー・ジャクソンに返り討ちにされてしまう。
おまけに前人未到の記録まで献上してしまった。

だがしかし、これは相手が悪すぎる。
AWSの機械学習が2ヤードしかゲインできないと予測したプレイに、77ヤードも上乗せしてエンドゾーンにまで持ち込んでしまうような化け物なのだから…

S ジェボン・ホランド

ビルズとの対戦でもブリッツから入ったドルフィンズだったが、出入りの激しい結果に調整を加えていった。

しかし、その中からジェボン・ホランドのストリップサックも生まれることになる。

SとCBが躊躇なくブリッツに入ったディフェンスは、これ以上ない場所でのターンオーバーを産んだ。
昨シーズン、Sとして1番目のドラフト指名を受けたジェボン・ホランドは、ルーキーながらNFL WAY TO PLAYにも選出されている。
こうした勝負所でボールを奪うディフェンスが、ジョシュ・アレンに400ヤードも投げられながら2TDしか与えなかったことにつながっている。
ビルズにとっては、相当にフラストレーションの溜まるゲームとなったに違いない。

S ブランドン・ジョーンズ

ジェボン・ホランドの一つ上の先輩のブランドン・ジョーンズも、開幕戦のニューイングランド・ペイトリオッツとの対戦で決定的なブリッツを見せている。

こちらは、得点に直結したサック。
全くのブラインドから2.13秒でサックを浴びたマック・ジョーンズには、お悔やみ以外、かける言葉が見つからない。

こうして2人のSが、ガンガン攻撃できるのも、CBが優秀だからということになるのだろう。

HC マイク・マクダニエル

今シーズン、ドルフィンズは新しいヘッドコーチを迎えた。
およそサイドラインに似つかわしくない、線の細い男は、選手たちに囲まれれば、すぐに見えなくなってしまう。
イェール大学で歴史を学んでいたというアイビーリーガーは、決して怒鳴り散らすことはないようだ。
しかし、彼は就任早々、負けなしの3連勝。
それをドルフィンズで成し遂げたのは、あのジミー・ジョンソンだけだ。

ヘッドコーチが変わったくらいで、急にチームが強くなることはないだろう。
ここ数年のドラフトやトレードが実った成果と言えるだろう。
しかし、今年のジャクソンビル・ジャガーズを見ればアタマが変わることの重要性もよく理解できる。
彼らは、ほぼアタマが変わっただけで見違えるような成果を出している。
ドルフィンズも、実りつつある育成に、最適なタイミングで、最適なコーチを迎えることができたということなのだろう。

パーフェクトシーズンから50周年

NFL100年の歴史で史上最強と言われる1972年のマイアミ・ドルフィンズ。
なぜ最強かといえば、彼らは無敗のパーフェクトシーズンを達成したからだ。

1972 MIAMI DOLPHINS
“Perfection is perfection. Close? – Get a cigar. There’s only one team that drinks the champagne.” – Larry Csonka

情報源: NFL 100 | NFL.com

その時のメンバーは、シーズン終了時にパーフェクトシーズンを達成するチームが生まれてこないことをシャンパンと葉巻でお祝いするらしい。
一敗でそれを逃してしまった1985年のシカゴ・ベアーズに土をつけたのは、ダン・マリーノ率いるマイアミ・ドルフィンズだった。
彼らは、さぞやOBに感謝されたに違いない。
しかしもう、50年だ。
この節目の年に、パーフェクトクラブに仲間入りするのが後輩であるのなら、OBたちも喜んで受け入れてくれるだろう。
もっとも、振る舞われる葉巻とシャンパンが、とっておきの最上級かどうかは保証の限りではないけれど…

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