独白

自分をうまく売れなくて

どうにも自己アピールというか、自分自身のセールスが苦手だ。
そんなに悪い人間だとは思わないが、ぐっとひきつけるキャッチコピーを貼り付けることがうまくできない。
その能力の欠如は、このブログのプロフィールにもあらわれており、ひきつける目玉のないままのお茶を濁した状態がむなしく表示されている。
しかし、自分以外に対しては、その本質をカチッとつかめる能力はある。
だから、人様に関しては、その良い所を簡潔にまとめて上げる力はあるのだ。
「彼はこんなところが優れています。あなたは、こういう良さを持っていますね。」
という風に。
もちろん短所も同時に飛び込んでくるのには目をふさいで。
だとすれば。
だとすれば、不安が大きくなってくる。
その本質をつかむ眼力が正しく働いているのなら、自分自身だからと焦点が狂わずに働いているのなら、何も良いところが浮かび上がって来ないのは、自己アピール能力の欠如というスキルの問題ではないという恐れだ。
そう、自分自身が空っぽで、それを正しく把握しているだけではないかという恐れ。
ドローンが、上空から砂漠を見つめるように、何もない事を正しく捉えているだけだとしたら…

少し前なら、「体力だけは自信があります!」で全てごまかせていただろうが、あいにく、もうそういうステージには立っていない。
結局、何も積み上げてこなかったこれまでをぼんやり振り返ることしかできず、今、この手には何も携えていないように思える。
「何でも出来そうだよね」
と人様から頂戴する言葉も、光る一点がないことの裏返しなのだろう。
ブランド品であるならば、キャッチコピーなどなくとも、売りさばける。
しかし、そうしたカテゴリーに属さないものは、誇大広告すれすれの、いやちょいとボーダーを飛び越えてでもキャッチコピーを捏造して、売りさばかなければならない。
しかし、そうした捏造のタネすらも浮かばずに、ただただ立ち尽くしてしまう。
「私は、こうしたところが優れています」
と言い切れる、「こうしたところ」とは、「どうしたところ」なのだろう。
そうした謎を、これからも追い続けなければならないのだろうか。
それとも、それは、自分が空っぽであるという事実からただ逃避しているだけのことなのか…

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