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NFL 2021 テキサンズの大番狂わせには理由があった

アップセットとカジュアルに表現するのは軽すぎる。
ここは由緒正しく「大番狂わせ」と表現したい。
NFL 11週のヒューストン・テキサンズとテネシー・タイタンズの結果を正しく予測できた人間がどれほどいただろう。
ヒューストンのひと握りの住民には、そうしたことを公言していた者もいるだろう。
しかしそれにしたって、予測ではなく希望に過ぎなかったはずだ。

2試合連続の5つのターンオーバー

直接の勝因は、間違いなくターンオーバーだ。
どれもが良いタイミングと位置で相手のボールを奪うことができた。
タイタンズの自滅と言えなくもないが、それを引き起こしたテキサンズのディフェンシブ・フロントが過小評価されていたということなのだろう。

Analytics guru Cynthia Frelund takes us through the most unexpected performances from week 11 of the NFL season.

情報源: Most underrated players from Week 11 | Next Gen Stats

その証拠に5つのターンオーバーを2試合連続で引き起こしたのは、フランチャイズ史上始まって以来のこと。
過去10年でそれを成し遂げたのは、彼らを含めてわずか3チームに過ぎない。

「0」サックに封じたオフェンスライン

雨の試合にかかわらず、QB タイロッド・テイラーが泥の中に引きずり倒されることはなかった。
彼のジャージがわずかに汚れたのは、自らラッシングTDで飛び込んだときだけだ。
オール・オア・ナッシングでタックラーにぶち当たる彼の姿に、オフェンスラインたちは、ますます鼓舞されていったことだろう。
ブリッツなしでも相当なプレッシャーレートを稼ぐタイタンズのディフェンシブ・フロントを相手にしてのこのパフォーマンスは、見事というしかない。

ボールを奪うことにに長けたディフェンスと、完璧なポケットを作り上げるオフェンスライン。
未だ霧の中にいるフランチャイズQBのゴタゴタさえなければ、今頃は相当な勝ち星を上げていたんじゃないだろうか。

Next Gen Statsでのめずらしい記録

大番狂わせにふさわしく、Next Gen Statsでもめずらしい記録が生まれた。
ひとつのプレイで、6人もの選手が時速32km以上を記録したのだ。
しかも、その中にライアン・タネヒルも含まれている。

ライアン・タネヒルがそこに含まれている謎は、このプレイを見ればすぐに解ける。
ようやく入り込んだレッドゾーンでの、まさかのインターセプト。
7点取れるはずが7点失うとなれば、そのパシュートも命懸けになろうというものだ。

わからないタイタンズ

しかし、タイタンズというチームもわからない。
ここまで調べたことで、テキサンズが勝つべくして勝ったということには納得はする。
だが、今シーズンのこれまでの戦績、しかも格上をしぶとくアップセットでモノにしてきたチームということを考えると、この敗戦は本当に解せない。
大物食いはするくせに、格下にはあっさり足元をすくわれるなんてひと頃のレイダースじゃないか。

ここにきて王様の不在の影響が出てきたのだろうか。
専制君主のバックアップなどいようはずもない。
そうなると、僕が勝手に思い込んでいたタイタンズのスーパーボウル出場という見通しも一気に雲行きがおかしくなってくるんだろうね…

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