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NFL 2023 AFC Championship Game 「A Game of flags」

NFL ポストシーズンの1位と2位の守備同士の対決は、スコアの上では接戦だった。
しかし、 ゲームはカンザスシティ・チーフスがDominateしていたと言っていい。
いや、ボルチモア・レイブンズの自滅というべきなのかも知れない。
8回 95ヤード。
これがレイブンズのスタッツに残されたペナルティーだ。

8回 95ヤード

強力守備を前にして、流石に攻めあぐねるチーフス。
だが、タイミングよく起こるレイブンズの反則が、ドライブの継続を助ける。
そのタイミングの良さは、モメンタムを放棄するのに充分だった。

ラマー・ジャクソンへのファンブルフォースで得た好機を、ギャンブル失敗でフイにしてしまったチーフス。
前半、そのまま追加点を奪えず、悪い流れに陥るところを、レイブンズはペナルティーでFGを献上してしまった。

ゼイ・フラワーズ

そうしてダメを押してしまったのがゼイ・フラワーズ。
彼は、それまで苦しむレイブンズの攻撃を救っていた。

情報源: Zay Flowers | NFL Next Gen Stats

スクランブルに合わせてルートを変更すると、この日、チーム唯一のTDをあげた。

そして、アレの前も起死回生のロングパスを決めたばかりだったのだ。
アレとは、ファンブルのことではない。
そう、またしても反則だ。
フラステレーションが溜まっていたのだろうが、ようやく決まったパスに感情を爆発させる。
イキった若者が、ささやかな自己顕示欲のためにとった愚かな行動。
トーンティングなんてくだらない反則に、モメンタムが移動を拒んだ。

やり直してエンドゾーンに飛び込んだプレイでは、ファンブルを誘発させられてしまう。
そうして、AWSの機械学習は、レイブンズが勝利を収める確率を13.5%にまで低下させた。

ラジャリウス・スニード

ゼイ・フラワーズの名誉のために言っておくが、これは彼自身のミスではない。
ラジャリウス・スニードのスーパープレイなのだ。

エンドゾーンにダイブするボールキャリアーのボールをはたき落とすなんて、そうそうできるもんじゃない。
今シーズン、名だたるレシーバーとマッチアップして、それぞれに1キャッチしか許さなかったことで、Next Gen Stats のAll-Proに選出された。
だが、一級品なのはパスカバーだけではないということだ。

昨年のスーパーボウルでも、強烈ながらクリーンなタックルでNFL WAY TO PLAYを受賞している。

フットボールの正しい技術を啓蒙するために、毎週、最高のお手本のプレイを披露した選手を表彰するNFL WAY TO PLAY。 2023 第57回スーパーボウルの受賞者となったのは、カンザスシティ・チーフス CB ラジャリウス・スニード。 対象となったのは、ゾーンカバーからの強烈なタックルだ。

情報源: 2023 第57回スーパーボウルのNFL WAY TO PLAYはチーフス CB ラジャリウス・スニード | ALOG

このゲームの MAN OF THE MATCHそしてONE PLAYを選ぶなら、このシーンを置いて他にはない。

トラビス・ケルシー

この日ターゲットとなった11回のパスを全てキャッチして見せたトラビス・ケルシー。
苦しい時こそ頼りになるというTEの伝統にのっとり、この日もしぶといキャッチを見せていた。

情報源: Photos: Top Shots from the AFC Championship vs. the Ravens | 1/28/24

パトリック・マホームズが25ヤードもスクランブルした先には、彼がフリーになっている。

以前は60ヤードもスクランブルしたこともあるパトリック・マホームズを思えば、その距離はぐんと短くなっている。
それは、よりDUOとしての完成度が上がってきたということなのだろうか。

そうして、なんとあのジェリー・ライスの記録まで更新してしまった。

もっとも、今の彼には、そんな記録なんかより、はるかに大切なものがあるようだが…

僕が密かに楽しみにしていたのが、TE対決。
両チームには優れたTEがいるからだ。

マーク・アンドリュース不在の穴を補って余りある活躍だったアイザイア・ライクリー。
そこにマーク・アンドリュース自身も負傷から復活するとあって、さぞや大暴れと思っていたのだが…
2人はそれぞれ2キャッチにとどまり、それはレイブンズがドライブを継続できないことと連動しているようだった。
きっと、DC スティーブ・スパグニョーロが、いろいろな仕掛けを張り巡らしていたのだろう。

マルケス・バルデス・スカントリング

昨年のAFC Championship Game でも決定的な働きを見せたマルケス・バルデス・スカントリング。
この日、最後の最後に大仕事をやってのけた。

それまで6ヤードのパスの1本しかキャッチしていなかった彼が、最後に32ヤードのロングパスを決めた。
わずか1TD差で、ここで攻撃権を渡して仕舞えば、まるまる2ミニッツが残ってしまうところだった。
得点にこそ絡まないが、勝利を決定づける、まさにトドメをさすキャッチだ。

昨年のように決定的とは言えないが、それでもやっぱりペナルティがゲームを支配してしまった。
そうして、まだまだ決着がつく前のレイブンズのムードも気になる。

スコア的には、まだまだどうとでもなる状況だっただけに残念だ。
結果的に、チーフスがチャンピオンと名乗るのに値するチームだったと証明するゲームになった。
少なくともAFCの王朝を、もう彼らは築いたのかも知れない。
もし、久しぶりにスーパーボウルを連覇するようならば、その王朝の領土はNFL全体に及んでいるのかも知れないね…

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